竜巻に巻き込まれ全治1カ月の重傷 それでも堀田さんがこの地区に住み続けるワケ 国内最大級の竜巻から5日で1年 静岡・牧之原市

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 国内最大級の竜巻が牧之原市や吉田町を襲ってから5日で1年です。いまだブルーシートに覆われる家が残る地域に住む男性は今年、初めて地域の秋祭りに参加する予定です。

●堀田徳章さん:
「とにかく今年1年は必死でもがいていた1年でした」

 男性は災害の爪痕が残るこの場所に、留まり続けました。

●能地アナウンサー:
「ビニールハウスでしょうか。骨組み状態になってしまっています。」

 去年9月、台風15号に伴い県内7カ所を竜巻などの突風が襲いました。中でも牧之原市を襲った竜巻は国内最大級とされ、78人が重軽傷を負い、1350軒の住宅に被害が出ました。

●堀田徳章さん:
「よろしくお願いします」

 堀田徳章さん(58)。長年東京で働いた後4年前に牧之原市細江の時ケ谷(ときがや)地区に移住。竜巻の被害に遭いましたが、今でも同じ場所に住み続けています。

●堀田徳章さん:
「足の右のふくらはぎにガラスが刺さってる状態だったんですけど」

 竜巻は自宅にいた堀田さんも襲いました。堀田さんは3度強い風に巻き込まれ体が宙に浮いたといい、重傷を負い全治に1カ月以上を要しました。

 気象庁が先月公表した調査報告書によると、あの日堀田さんの住む時ヶ谷を含む牧之原市から吉田町にかけては「多重渦竜巻」が発生していた可能性があることが分かっています。「多重渦竜巻」は、親の大きな渦の中に複数の小さな竜巻がうずまく現象で、牧之原市付近では幅1キロの親渦の中におよそ100メートルの竜巻が回転しながら進んだとみられます。回身体が宙に浮いたという堀田さんは、この複数の竜巻に巻き込まれた可能性があります。

 さらに竜巻の強さは国内最大級の風速およそ75メートル。堀田さんの家は窓ガラスが割れるなど大規模半壊と認定され、支援金などを頼りにリフォームしましたが…。

●堀田徳章さん:
「瓦屋さんはおっしゃるには『うちの施工なら風速40メートルくらいまでだったらとにかくなんとかなるでしょうと。ただ80メートル以上、75メートルとか台風15号の竜巻レベルが来ると、それはもういくらやっても無意味だ』ということは言ってました」

 時ケ谷地区の堀田さんが住んでいる場所は、未だにブルーシートが張られている家や解体待ちの空き家も目立ちます。堀田さんによるとこの辺りは以前は25世帯が暮らしていましたが、今では半分以下となっているといいます。

 再び竜巻が来るのではないか…。それでも堀田さんは時ケ谷地区に住み続けています。

●堀田さん:
「地域の人たちがとってもいい方々でその人たちとの関係っていうのは捨てがたいものがありますし、この地域の少しでも力になりたいなと思って住み続けようということを決断しました」

 時ケ谷地区の公民館。去年中止となった神社の例大祭の準備が進められていました。

 祭りはおよそ50年の伝統があり、10月に各地区の町内会が屋台を引き回し、細江の町を練り歩きます。時ケ谷地区の住民も祭りを盛り上げるお囃子の練習に励んでいます。

●高校生:
「今年は無事やることができればうれしいです。地域とのかかわりを深められるのが一番うれしいと思っています」

●住民:
「お囃子の経験がない子たちもいますのでそういった子たちが当日楽しくやれればいいかなって思っています」

 これまで祭りには参加しなかったという堀田さん。

●記者&堀田さん:
記者「時ケ谷って書いてありますね」
堀田さん「めちゃくちゃ高かったですけどお祭りのときに練り歩いたり、交通整理とかしたりそれだけのために買ったと思うんですけど。何年着れるか分からないですけど買ってみました」

 地域への向き合い方も変わりました。

●堀田さん:
「被災もしてみんなと交流もしているので助け合いながらこの1年乗り切ったものですからそのご恩返しじゃないですけど、少しでも地域の人たちに手伝わせてもらえればより地域愛も増えるかなと思って参加しようとしています」

竜巻に巻き込まれ全治1カ月の重傷 それでも堀田さんがこの地区に住み続けるワケ 国内最大級の竜巻から5日で1年 静岡・牧之原市