玉木氏は批判、吉村氏は譲歩…それでも実現へ 衆院『31議席削減』で3党が手を組んだ理由/今週の政治ニュース

 衆議院の議員定数を31議席削減する法案が、今国会で成立する公算が大きくなりました。自民、維新、国民民主の3党が合意文書を交わし、衆参両院で過半数を確保する見通しとなったのです。

玉木氏は批判、吉村氏は譲歩…それでも実現へ 衆院『31議席削減』で3党が手を組んだ理由/今週の政治ニュース

維新の「45減」から31減へ

 国民民主は独自に「比例19減案」を提案。玉木代表は「45減に合理性はない」と批判していました。

国民民主党 玉木雄一郎代表:「企業団体献金の禁止が政治改革の本丸だったのに、それを自民党が飲まないから、維新が代わりの弾として急に出てきたのが「議員定数削減」。センターピンにいきなりなったという理解なんですね。だから、あまり合理性はない」

 そもそもの“出発点”に疑問を呈した、国民民主党の玉木代表。

国民民主党 玉木雄一郎代表
「31減よりはマシかなと。あるいは「45減」よりマシかなって感じですよね」

国民民主が賛成に転じた理由

 玉木代表が「まだマシ」と表現したのが、国民民主党が26日月曜に新たに示した、「比例19減案」です。ポイントは、その根拠です。自民党の「31減案」が2015年から2030年の人口減少率を根拠とするのに対して、国民民主党の「19減案」は同じ人口減少率を根拠にしていても、その期間を「2015年からの10年間」としています。

国民民主党 玉木雄一郎代表
「我々としては将来2030年の推計との比較でやるよりも、実績値でやったらどうかと。満足しているかというと全然満足してないので、やっぱり次の満期に行われる選挙は抜本改革してやりましょうよと」

 対案を出したとはいえ、「比例での削減」は了承する姿勢を示していた国民民主党。他の野党は、いずれも反対の姿勢です。

玉木氏は批判、吉村氏は譲歩…それでも実現へ 衆院『31議席削減』で3党が手を組んだ理由/今週の政治ニュース

 今国会での成立を図りたい自民党からは27日、新たにこんな提案が…。

自民党 鈴木馨祐元法務大臣:「新たに各党からの意見を踏まえて、一つは比例のブロック中国と四国を統合して、全国10ブロックにすることを提案しました」

 いわば“再折衷案”が提示されたかたちです。

自民党 鈴木馨祐元法務大臣:「それぞれの党が明日までの間に各党でパッケージとして賛否を議論していただくという状況ですので、少しでも幅広い賛同を得られるように努力を続けたいと思っています」

 一方、他の野党からは「理念や根拠が不十分」と慎重論が相次いだ。そうしたなかで29日、大きな動きが…。

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3党合意で成立の公算高まる

 これまでも政治的に重要な会談が交わされてきた国会内の一室で、自民・維新・国民の3党の幹事長が顔を合わせました。衆議院の議員定数削減について、「比例で31議席」を削減することで、3党の合意文書が交わされました。

 合意案には、27日に自民党が提案した比例代表の「中国・四国ブロック」の統合や、野党に有利とされる議席配分方式への変更、複数の政党による比例の「統一名簿方式」の導入なども盛り込まれています。

 今回、キャスティングボートを握ることになった国民民主党。榛葉幹事長は、議論を主導してきた選挙制度協議会の鈴木馨祐座長と笑顔で握手を交わしました。

自民党 鈴木馨祐元法務大臣:「どうにか衆議院においても参議院においても、それなりの多数の賛同を得られるような合意になったと思います。共同提案にて今国会での成立を期すことを合意しています」

 自民と維新の連立合意にも盛り込まれた、議員定数の削減。維新は「改革のセンターピン」として、定数の1割に相当する、45議席削減にこだわってきましたが…。

日本維新の会 藤田文武共同代表:「非常に悔しい部分もあります。一方で、我々の力不足も認めながら、この31という戦後一番多い数の削減に向けて、今国会中に結論を得るというスタンスで、あす以降の協議にも臨んでいきたいと思います」

いっぽうの国民民主党は自民党が27日に“修正折衷案”を提示したことで賛成に転じました。

国民民主党 玉木雄一郎代表:「このまま45減で、数の力で通されても日本の民主主義にとって良いことは何もありませんから、我が党なりの提案をし、それがほぼ受け入れられたということで、次善の策ではありますけど、現行制度の見直しについては今回これで我が党としては了としたい」

これによって、衆参両院で「賛成」が過半数に達し、定数削減法案は、今国会で成立する公算が高まりました。

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 野党で唯一、賛成に転じた国民民主党。

国民民主党 榛葉賀津也幹事長:「一部野党から「なぜ比例だけ」という声もあるのは承知しておりますが、逆に小選挙区に手をつけますと、ますます人口減少の激しい地方の声が国会に届きにくくなるので、地方の小選挙区を守るためにも、やむなく比例で対応すると私は理解しております。少数政党が統一名簿を組めると、比例の死票が減るし、比例で勝ち上がる、もしくは連携もしやすくなる。分かりやすく言うと、無理やり新党、選挙の前にありましたね、かつて。名前忘れましたけど。そういうことをやらなくても緩やかな連携でできると。よりベターな案が今できつつあるんだろうなと思います」

もう一つの焦点消費税減税法案は

 一方で、今国会最大の焦点となる消費税減税法案をめぐっては、国民民主党も反対の姿勢を崩していません。野党が結束した場合、法案成立が困難となる可能性もあります。

Q.定数削減の会談だが、消費減税の話は?

榛葉幹事長「選挙制度と他の政策を絡めて、「これをやったんだからこれをやれ」とか、そういう駆け引きはしない」

 その上で、3党が合意したことの意義を強調しました。

国民民主党 榛葉賀津也幹事長:「我々が歩み寄らなかったら45削減に突っ込みましたよ、間違いなく。45削減で他の野党の皆さん、それでいいんですかと。理想だけ言っても実際45削られるんですよ。良い形で妥協して、政治は妥協の産物ですから、よくここまで3党が歩み寄れたと思います」

玉木氏は批判、吉村氏は譲歩…それでも実現へ 衆院『31議席削減』で3党が手を組んだ理由/今週の政治ニュース

吉村代表「残り30%は維新の力不足」

 こうしたなか30日、日本維新の会の吉村代表が「とびっきり!しずおか」に生出演。衆院議員の定数削減について言及しました。

日本維新の会吉村洋文代表:「高市総理とも話したが、この臨時国会で必ず結論を出そうというのは、総理とも話して突入した」

 こだわりを見せていた「45減」から「31減」での正式合意後、これが初めてのテレビ生出演となりました。

日本維新の会吉村洋文代表:「45減をなんとか実現したかったが、公約達成率は70%になる。定数削減でいくと、残りの30%は率直に維新の会の力不足」

 政権入りから1年。自民との連立についても振り返りました。

日本維新の会吉村洋文代表:「高市総理は本当に義理堅くて信頼できる人。僕自身も高市総理との信頼関係は揺るぎがない。今も1年経っても全く揺るぎがない。食料品の消費税の減税は今の臨時国会で絶対にやりきらなければいけないものだと思い進めている。特にこういう状況で物価が上がっているなら、食料品は減税しようというのが連立合意に入っているので、これを何とかこの国会でやりきりたい」

玉木氏は批判、吉村氏は譲歩…それでも実現へ 衆院『31議席削減』で3党が手を組んだ理由/今週の政治ニュース