リニア問題の解決策は?「急がば回れ」「できるところからやっていく」部分開通が解決策 静岡県・川勝知事
リニア問題について川勝知事はリニア問題について、川勝知事は「急がば回れ」と話し、12日「部分開通」を解決策とした意図を説明しました。
12日の県議会で登壇した自民改革会議の中田次城県議。
川勝知事のリニアに対する姿勢を問いただしました。
問題視したのは、川勝知事の過去のこんな発言です。
川勝知事 県庁 10月:
「これ大きなビッグイフですけど、(私が)JR東海の意思決定者であれば、川勝と膝を突き合わせて、その場で解決策を出せる自信はあります」
知事の言う「解決策」とはいったい何なのか?
県議会でその答えとなる自身の考えを口にしました。
川勝知事 12日
「(JR東海)丹羽社長には強いリーダーシップを持って取り組んでいただきたいと思いを述べたものであります。」
「具体的な解決策」について明確な回答を避けた川勝知事。
これに自民側もヒートアップ。
自民改革会議 中田次城県議:
「あれ(10月の知事の会見)を見た誰もが恐らく多くの皆さんがそういった解決策があるならそれを知事が示すべきだ。その点については今の答弁では全く納得できないので、きちんと答弁いただきたい。知事が言っていること、解決策はルート変更ということを、持ち出して言おうとしているのか?」
川勝知事:
「現在のルートを前提にして(県の)専門部会で議論していただいているので、ルート変更は念頭にありません」
自民改革会議 中田次城県議:
「解決策とは何なんだ。でもそれを聞けば答えられないじゃないか。ないじゃないですか。十分な答えをしていると思いますか?」
川勝知事:
「意思決定者は私ではありません。従って私がそれ(解決策)をいうのは失礼にあたる、というか資格がない」
「失礼じゃないよ」
川勝知事のこうした対応に、議会は紛糾。
その後、議長から再答弁を求められた川勝知事は…
川勝知事:
「開通できる状況になった部分から開通させるということが営業実績となり、解決策になると考えています」
「どこが解決策なんだよ」
このように話し、「部分開通」が解決策になるという考えを示したのです。
13日の会見で川勝知事は。
川勝知事 県庁 午後2時すぎ:
「流量が減る、生態系に影響が大きく出ると言うことが明確になったわけですね。何もそれはルートを変更することではありません。このルート上にある問題点が、今回の生態系に係る報告書で実に明快になった」
川勝知事は、国の有識者会議の報告書通り進めると、大井川の水量や南アルプスの生態系に必ず悪影響が出ると指摘しました。
川勝知事
「JR東海さんが2010年5月に皆さんの前で公開した事業計画とは違うということ。今までやってきたことと違うと言うことでございますので、現状に合わせた形で事業計画をどういうふうにしていくのか、これを言われる必要があると。そうした中で一番わかりやすいのは、できる所からやっていくことだと」
12日の県議会同様、「部分開業」を匂わせる発言も。
ただ、記者が改めて12日の発言を問いただすと…。
Q(議会での発言は)静岡工区に関する解決策だと恐らくあらゆる人が思っていたと思うが、知事はそうではなかった?
川勝知事
「静岡工区の解決策については今、有識者会議・JR東海・県がやってるじゃありませんか。これが解決策であります。それはみんな当然のことでしょう。それ以外の方法がありますか?」
Q「当然のことでしょう」と言われても、質問に対する答えが「その場で解決策を出せる自信がある」と答えていたので、皆さん気になってそれを聞いているという状況だが?
川勝知事
「皆さん静岡だけ関心があるからかもしれませんね。私は東京から大阪までのリニア中央新幹線全体に関心がありますから。それは(リニア期成同盟会の)副会長として私の仕事の一つだと思っております」