JR東海の丹羽俊介社長「田代ダム案」実施のため東京電力グループと基本合意書を締結したと発表 リニアの部分開業については「現実的ではない」と否定
JR東海の丹羽俊介社長は、リニア新幹線工事を巡る「田代ダム案」の実施にあたり、東京電力グループと基本合意書を結んだと発表しました。
JR東海・丹羽俊介社長:
「大井川利水関係協議会で了解いただいた取水抑制方法や、取水抑制に伴う補償の考え方などについて、文書の形で整理して合意した。大井川流域の方々のご心配の解消に向けて、大きな前進と考えている」
JR東海は、会見でリニア新幹線工事に伴う「田代ダム案」の具体的な実施策について、21日東京電力グループと基本合意書を締結したと発表しました。
田代ダム案をめぐっては、川勝知事が静岡県の専門部会での議論などが必要だとする姿勢を示していました。
JR東海・丹羽俊介社長:
「(静岡県に)確認をしたところ、専門部会との対話というのは、取水抑制の実施までに説明してほしいということでしたので、これについては具体的に実施するまでに説明していくことになるというふうに考えている」
リニア新幹線の「部分開業」について
また、JR東海は14日、これまで「2027年」としていたリニア新幹線の開業時期を「2027年以降」に変更。
これに対し、川勝知事は「開通できる状態になったところから開通をしていくべき」と「部分開業」の考えを示していましたが、丹羽社長は、「現実的ではない」として否定しました。
JR東海・丹羽俊介社長:
「部分開業を行う考えはございません。開業のための多くの設備をセットで完成させる必要がある他、試運転や運営体制を始め、確認すべきことが数多くあるため現実的ではないと考えている」