JR東海丹羽俊介社長「田代ダム案」合意に意欲 国交省のリニア開業後の新幹線停車回数試算は「違和感ない」と語る


JR東海の丹羽俊介社長は、リニア新幹線工事に伴ういわゆる田代ダム案の実現のため「東京電力との詰めの協議に向けやっていきたい」と意気込みを語りました。

JR東海丹羽俊介社長:
「流域の関係者の皆様にご安心いただくために、このB案(田代ダム案)を速やかにまとめたいと考えているところであります。」

 リニア新幹線の工事に伴い、一部県外に流出する大井川の水を全量戻す方法として、JR東海は東京電力グループと田代ダムの取水抑制について協議を進めてきました。

 JR東海は9月下旬から10月にかけ田代ダム案の具体的な運用方法などについて、流域の市や町に説明を行い、理解を得られたことなどを踏まえて、先週実施可能な案がまとまったと発表。

 25日付けで大井川利水協議会の事務局を務める静岡県に対し、了解を求める要請書を送っています。

 JR東海の丹羽社長は30日、東京電力グループとの田代ダム案合意に向け意気込みを語りました。

JR東海丹羽俊介社長:
「今後、大井川利水関係協議会の会員の方々のご了解を頂いて、東京電力RPさんと合意に向けた詰めの協議をしっかりと進めていきたいと思っております。」

また、国交省が20日に発表した「リニア開業で静岡県内の駅の停車回数が1.5倍になる」という試算については、「違和感はなくあり得る範囲のものと考えている」とし、「今回の調査結果を参考にしながらリニア開業によって利便性が向上するようなダイヤを検討し、決めていきたい」と話しました。