静岡県の新年度予算案についてスタジオ解説
石田アナウンサー:
「ここからは県政キャップの久須美記者に聞きます。
この予算、どう見ていますか」
久須美舞記者:
「まず注目するのが、やはり「災害対策」です。
能登半島地震で、石川県では6万軒近くの建物が倒壊するなどの被害を受けました。
県内の住宅耐震化率は89.3%(※2018年10月時点)と
全国の平均とほぼ同じ水準ですが、
県は、2025年度末までに95%を目標に、改めて耐震化を進める考えです。
そして、南海トラフ地震への備えとして、新たな地震被害想定となる「第5次被害想定」の調査費用や
孤立集落対策を見据えたドローンの整備費用も新たに計上されています。」
人口減少対策
石田アナウンサー:
「人口減少、少子化対策も重要な課題ですよね}
久須美舞記者:
「政府が掲げる「異次元の少子化対策」に応える形で、県は「子育て支援」に一般会計のうち922億円と、多額の予算を充てて様々な支援を行うとしていますが、
県内の出生数を見てみると、2022年に2万575人。
5年前と比べると5500人以上減少しています。
出生率は1.33で過去最低となっていますので、
その実効性には注視していく必要があります。」
財政状況とイノベーション事業
石田アナウンサー:
「社会構造の変化に伴い様々な課題がありますが、
財政状況はどうなのでしょうか?」
久須美舞記者
「はい。財政状況は、依然として厳しい状況です。
財源不足額は555億円で、基金を切り崩して対応していて
活用が出来る基金残高は今年度から13億円減りました。
新年度は静岡空港開港15周年事業のほか、
知事の肝いりと見られるいわゆるイノベーション事業推進には2億5000万円が計上されています。
イノベーション事業の中には、こうした空飛ぶクルマなど、全国に先駆けて導入を目指すものもあります。」
「世界クラスに向けて飛翔するとしても
今取り組まなければならない課題と将来に向けた投資的事業。
バランスを見ながら、まずが県民に寄り添い
県内の課題解決につなげていって欲しいと思います。」
久須美記者に聞きました。