川勝知事の不適切発言「不信任案提出は見送り」 「磐田は浜松より元々文化が高い」 静岡
「磐田は浜松より元々文化が高い」。静岡県の川勝平太知事のこうした発言を受けて、県議会最大会派の自民改革会議が対応を協議しました。
自民改革会議 中沢公彦県議会議長(14日午後5時すぎ)
Q.県議会の委員は由々しき問題だと?
A.「それはそうでしょうね。御殿場のコシヒカリ問題と浜松の文化が磐田より劣っている問題はイコールでしょ。コメになったか、文化になったかだけ」
県議会の中沢議長がいわゆる「御殿場コシヒカリ発言」と同じだとしたのは、川勝知事の”ある発言”についてです。
静岡県 川勝平太知事:「磐田ってところは文化が高いんですよね。あそこは浜松より元々高かったわけでしょ。歴史的にはね、天竜川の東側の方が中心だったわけです」
13日、磐田市を拠点として活動するサッカー女子なでしこリーグ1部の「静岡SSUボニータ」が知事を表敬訪問した際に、川勝知事の口から飛び出した「磐田と浜松」を比較した発言。このほかにも”注目を集める発言”を連発しました。
静岡県 川勝平太知事:「やっぱり男の子はお母さんに育てられるし、お母さんが持っているんですよ、みな」
静岡県 川勝平太知事:「藤枝東はサッカーをするためにやって来ている。それくらい学校も何と言うか(笑)、ボールを蹴るというか、これが一番重要なことなんですよ、勉強よりも何よりも」
真意を問われ川勝知事は
発言の真意について問われた川勝知事は…。
静岡県 川勝平太知事(13日):「私は自分の思っているとおりのことを話しているということ。(ボニータの選手らに)ご無礼を働いたとすれば問題があると思うが、そういうことはなかったと思っている」
自身の発言については、特に問題がなかったとした川勝知事。記者質問の途中には…。
静岡県 川勝平太知事(13日):「はぁ…」
記者からの追及に疲れたのか、大きなため息をもらす場面もありました。
御殿場市を揶揄する発言で問題になったことも
静岡県 川勝平太知事(浜松・中区 2021年10月):「あちらはコシヒカリしかない。だから飯だけ食って、それで農業だと思っている」
2021年10月、参院静岡選挙区の補欠選挙で発せられたいわゆる「御殿場コシヒカリ発言」。最終的には県議会で辞職勧告決議が可決される事態にまで発展し、
去年、これまでに度重なった不適切発言に対して、川勝知事は。
静岡県 川勝平太知事(2023年7月24日):「間違いはすることがあるかと思いますが、今度間違うようなことをして、人様に迷惑をかければ、辞職するというふうに申し上げている」
不信任案提出は見送り
そして15日。
久須美舞記者:「午前11時前です。続々と自民会派の議員らが集まってきました。これから知事の発言について対応が話し合われます」
午前11時から県議会最大会派の自民が役員会を開き、対応を協議。さらに、午後1時からは議員総会が開かれ今後の方針を話し合いました。その結果…。
自民改革会議 増田享大代表:「ほかの決議(不信任決議)の検討もしたが、状況の推移見ながら閉会中の継続審査等も含めて対応していくことになった」
このように話し、不信任決議案の提出を見送ったことを明らかにしました。ただ、知事の発言をめぐっては…。
自民改革会議 増田享大代表:「どこかを上げるためにどこかを下げる発言は、コシヒカリ以降ずっとある話。対象にすべき地域や固有の県立高校はまずい。いくらフォローしているとはいえ、気持ちを害されている方は少なくないと思う。そういう声を受けて、しっかり正していくというのが、私たちチェック機関の役目」
18日に閉会する県議会。自民改革会議は河原崎聖政調会長が討論に立ち、今回の件について言及する見通しです。