「毎日毎日野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか」波紋広がる川勝知事の不適切発言
川勝知事 1日
「毎日毎日野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳、知性の高い人たちです」
この発言によって再び県内に衝撃が広がっています。
1日県庁で行われた新入職員への訓示。
川勝知事からまた、“不適切発言”ともいえる言葉が飛び出しました。
川勝知事
「(県庁への就職は)難関だったんじゃないですか。そうでもないですか。聞くところによると、県庁の職員になるには、かなり高度な知見をマスターしないといけない。かつその他の準備があると聞いております。皆さん、優秀ですから、なかなか思いを分かってくれない人がいるかもしれない。そういうときに情理を尽くすということが大切です。情と理、情理を尽くして自分が正しいと思う信念を貫くということが大切です。そして、そのためにはやっぱり勉強しなきゃいけません。実は静岡県というのは、県庁というのは別の言葉で言うとシンクタンク(政策研究機関)です。毎日毎日野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳、知性の高い人たちです。ですから、それを磨く必要がありますね」
県庁の職員は野菜を売ったり、牛の世話をしたり、物を作ったりする人とは違って、頭脳・知性が高いというのです。
つまり、川勝知事は野菜を売ったり、牛の世話をしたり、物を作ったりする人は、頭脳・知性が低い……と言いたいのでしょうか?
“職業差別”ともとれる発言の真意とは?きょう川勝知事を直撃すると…。
Q.きのうの物を作ったりという発言の真意は?
川勝知事 2日
「…」
これまで、たびたび繰り返されてきた川勝知事の“不適切発言”県議会最大会派の自民改革会議は・・・。
自民改革会議 増田享大代表
「職業差別発言で誠にひどい。(不適切発言をめぐって)決議は何度もしているが、今回はそれだけでは済まされない。今までの発言と違って今回はひどいので、早々に役員会で対応を協議したい。」
一方で、知事を支える立場である県議会第二会派の「ふじのくに県民クラブ」の
田口会長は・・・。
ふじのくに県民クラブ 田口章会長
「知事には発言に気をつけてと話していたので非常に残念。真意を自ら説明したほうがいい。あすにも知事のところに行こうと思う。」
“身内”からも聞こえてきた「残念」の声。
県民からも・・・。
静岡市民 80代 男性
「とんでもない発言であの人らしい発言とも思いますけど。人間的に古いですね、現代の流れというか、知事にしてはあまり世の中の流れというのをよくわきまえていないのかなと。よくこれで知事が務まるなと」
静岡市民 30代 男性
「自分がトップとして指示したりする立場にあるから、自分は特別という感覚があるのでは」
静岡市民 70代 男性
「反省がないというか、結局この人は心の底というか、人間がそういう人間なのかな、始めは好きだったんだけれども…時間が過ぎるにつれてこういうことで、もうダメかなとそういう気がします」
今回名指しにされた、野菜を販売している静岡市内の青果店からは―
青果店:
「新年度新しく始まって4月1日、新しい気持ちでさあ頑張るぞというときなので残念な気持ちになります。悲しいですね。同じ静岡県民として、野菜を売ったり物を作ったりしている人もすごく日々頑張って、みんな仕事として頑張っているので」
知事の新たな問題発言に県議会最大会派・自民改革会議のある幹部は・・・
自民改革会議 幹部
「今後の知事の発言を注視したい。農業団体、商工団体、ものづくり団体が看過できないと言って、政治的活動をするかどうかで自民の動きが変わってくる。場合によっては臨時議会もあり得る」
県によりますと、今回の発言に対してきょう午前だけで74件の批判が寄せられていて、「問い合わせが多く、集計が追い付いていない」ということです。