静岡県議会開会 鈴木康友知事が初の施政方針演説で「経営感覚」を強調

19日開会した県議会。初めての所信表明演説で鈴木知事が強調したのは「経営感覚」です

久須美舞記者
「知事選後初の県議会が、いよいよ開会します。初めて議場で登壇する鈴木知事。一体どんなことを語るのでしょうか」

 19日鈴木県政になって初めての県議会が開会しました。

鈴木康友知事
「本県全体の均衡ある発展に向け、全ての県民の皆様と力を合わせて、オール静岡で幸福度日本一の静岡県を実現してまいります」

 まずは、知事選で表面化した「地域分断」に配慮し、「県全体の均衡ある発展」を目指すことを強調した鈴木知事。

 19日の所信表明演説で最も時間を割いたのが、県政運営に「経営感覚」を導入するという基本方針です。

鈴木知事
「行政運営は企業経営とよく似ており、これからの行政に求められるのは、明確な「経営」の方針であります。 私の経営方針は、大きく5つあります。
 まず、第1の方針は、県政においても経営感覚を持ち、将来世代に対して責任を負うことであります。税金も資源も有限であり、将来と現在のバランスをとっていかなければなりません。
 第2の方針は、税金を無駄にしないことであります。私達が動かす大きなお金は、県民の皆様からお預かりした大切な税金であります。「最少の経費で最大の効果を挙げる」ことを、戒めとしてまいります」

 鈴木知事は浜松市長時代「市長は社長だ」と語り、1300億円の市の借金を返済、1300人の市職員を削減するなど大胆な「自治体経営」に取り組んできました。

鈴木知事
「第3の方針は、前例踏襲や役所の常識にとらわれず、新しいことに挑戦することであります。
 第4の方針は、「巧遅より拙速」であります。これは、巧みで遅いよりも、多少拙くてもスピードが重要という意味であります。
 第5の方針は、人を活かすことであります。できない理由を並べるのではなく、どうしたらできるかを前向きに考える姿勢が必要であります。特に、物事が前に進まない場合には、私が率先して解決し、リーダーとして範を示してまいります」

 初の所信表明演説を県議会の各会派は、どう受け止めたのでしょうか。

ふじのくに県民クラブ 田口章会長
「私はやっぱり特徴的だなと思ったのは行政経営の部分。首長というのはトップで、県庁の経営をしていくんだというスタイルは非常に色濃く表れていた所信表明だったと思っている」

 鈴木知事にとって最大の課題は、過半数を持つ最大会派・自民改革会議との関係です。

 川勝知事時代のように対立が激化すれば、再び県政が停滞することにもなりかねません。

自民改革会議 相坂摂治代表
「今までの知事と県議会の関係が節目を迎え、新しい局面になったので、まず情報共有をしっかりしながら」

 今後、自民党は鈴木知事にどんなスタンスを取っていくのか。

 県議会では24日から代表質問が行われ、知事との論戦がスタートします。

Q知事お疲れ様です。初の県議会いかがでしたか?

鈴木知事
「久々に議会に参加したので、まあまあ自然体で臨むことができた。きちんとコミュニケーションをとりながら二元代表制として、しっかり議会の皆様とは協議しながら県政に取り組んでいきたい」

自民改革会議 相坂摂治代表