【リニア新幹線工事】井川地区の県道トンネル工事の残土置き場を井川地区と玉川地区の3カ所に確保 静岡市・難波市長

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リニア新幹線の工事車両も通る静岡市・井川地区の県道トンネル工事について、静岡市の難波市長は掘削で出る残土の置き場を井川地区と玉川地区の3カ所に確保したことを明らかにしました。

 県道南アルプス公園線のトンネルは静岡市とJR東海が2018年に結んだ基本合意に基づいて新設されます。

 事業費140億円はリニア工事で使用するJR東海が負担します。

 トンネルは静岡市葵区の井川地区と玉川地区を結ぶ全長およそ4.6キロです。

 トンネル完成後リニア工事の期間中は工事車両も通りますが、井川地区から静岡市街地への距離が10キロ短くなり、所要時間も20分ほど短縮されます。

 静岡市の難波喬司市長は12日の定例会見で、このトンネル工事の残土置き場を井川地区と玉川地区に3カ所確保したと明らかにしました。

静岡市 難波喬司市長
「内々にずっと調整を進めてきて(要対策土は)県の条例との関係もありますから、それを含めての非常に慎重に検討した結果、井川地区に2カ所、玉川に1カ所というところで今調整中。最終調整中だと思う」

 難波市長は「残土置き場が明確になったことで着工の目処が固まってきた」と話し、トンネルへの期待感を示しました。

静岡市 難波喬司市長
「これが地域に与える効果ですけど、これは井川地区にとっては悲願だった。生活、観光、経済の 活性化だとかそういった面でも非常に効果が高いと思っている」

 残土は井川地区の井川久保山と井川西山平にそれぞれ10万立方メートル。玉川地区の落合川島に6万立方メートル置く予定です。

 しかし井川西山平と落合川島では用地買収が終わっておらず、盛り土の造成方法も決まっていないなど、課題も残っています。

 関係者によりますと8月からトンネル掘削に向けた準備工事が始まり、2027年度に完成する予定です。