「殿(しんがり)の覚悟」 衆院静岡1区選出 上川陽子外務大臣が自民党総裁選に出馬表明
12日告示される自民党総裁選。衆院静岡1区選出の上川陽子外務大臣が11日出馬表明会見を開きました。
●片山真人アナウンサー:
「ずらりとカメラが並びました、都内ホテルの会場です。女性初の総裁・総理大臣に向けて上川外務大臣がこのあと会見に臨みます」
上川氏の推薦人は20人のうち、3分の1が女性。静岡県内選出の国会議員の姿も…。告示日前日、9人目の出馬表明会見となりました。
●外務大臣 上川陽子氏(71):
「私が1年前、外務大臣に就任して以来、全国の皆様から日本初の女性総理になってほしい、たくさんの声をお寄せいただきました。私は熟慮の末、決断をいたしました。総裁選に立候補し、日本の総理として、難問から逃げず、国民の皆様と新たな日本を築いていきたい。『一緒に作りませんか?日本の新しい景色を』皆様に心から呼びかけたいと思います」
イメージカラーに選んだ「白」のジャケットを着用し、掲げたのは、「日本の新しい景色」です。
●外務大臣 上川陽子氏(71):
「私は政治と縁のない家庭に生まれ育ち、だからこそ国民目線でその声に耳を傾け、応えていきたい。私の政治信条は『声なき声を政治の真ん中に』届きにくかった女性や子どもたちのあるいは犯罪被害者の皆さんの声をしっかり受け止めてまいりました。私はこれをつくりますということよりも、一緒につくりましょうと。Let's do together、一緒につくりましょうというのが私の政治姿勢そのものです」
法務大臣や外務大臣を務め、党内では女性活躍推進本部長、幹事長代理などの要職を担ってきた上川氏。総理を目指す意気込みを、「殿(しんがり)の覚悟」と表現しました。
●外務大臣 上川陽子氏(71):
「真の危機はこれから始まります。団塊ジュニアの世代が65歳の高齢期を迎える2040年に向け、現役世代の人口減少が加速し、経済の急激な縮小に至ります。今こそ危機克服のための革新に向け、舵を切らねばなりません。それには退却戦という最も厳しい戦いにおいて、味方を守り、そして未来を切り開く「殿の覚悟」が必要です」
上川氏が打ち出したのは、7つの政策の柱。経済政策では、岸田政権が重視してきた実質賃金のアップや、「貯蓄から投資」の促進を中核に据えました。今回の総裁選で、“争点”とされるテーマについては…。
●外務大臣 上川陽子氏(71):
Q.党の調査で裏金づくりが判明した議員について、次の選挙で公認するかどうか、また閣僚や党幹部として登用する考えがあるか
「党紀委員会で最終的な処分が出たところであります。こうした手続きにのっとって進めてきたところでありますので、その中でしっかりと対応してまいりたいと思います」
Q.選択的夫婦別姓が一つ争点になると思うが、どう考えているか
「国民的対話の中で皆様の一致した思いでつくり上げていくことが大事だと思っておりますので、そういうプロセスを大事にこの問題に取り組んでまいりたいと思っております」
リニア問題についても言及しました。
●外務大臣 上川陽子氏(71):
「2027年以降とするリニア新幹線の開業の前倒しを後押しし、新幹線をはじめとする高速鉄道サービスを拡充します」
Q.現在、静岡工区のみ着工できていない状況ですが、上川大臣の地元でもあります。具体的にどのように後押ししていく考えか
「バックキャスト(逆算)をしながら課題を一つずつクリアしていく。こういうやり方でもう一度点検をしながら、そしてJR東海との調整もしながら、また自治体との関係もよく調整をして、なるべく短縮することができるようにしていく。このことを努力してまいりたいと思っております」
71歳で挑む、初めての総裁選。出馬を表明した9人の中では最も高齢です。
先ほど、立候補表明後初めてのテレビ出演となった「とびっきり!しずおか」では…。
●外務大臣 上川陽子氏(71):
Q.静岡県民とすると、やはり静岡県から総理をという県内の期待もあります
「私の基本は地元・静岡であります。富士山とお茶と駿河湾を望む、全国の縮図と言われている静岡県でありますので、全国のことを世界のことを考えるときに、いつもいつも静岡県を立ち位置に考えてまいりましたし、活動もしてまいりました。私は地方×外交、このことを1月の所信表明のときに打ち出させていただいて、そしてこれが徐々に今、実を結びつつあります。静岡でもこうした外交×地方創生、静岡県を興し、この言葉をつないでまいりたいと思っております」