石破内閣3日の動きは…  自民党総裁選に立候補した上川陽子氏は地元でお礼回り

 3日も国会では、27日投開票見通しの衆院選に向けて、活発な動きが見られました。一方、外務大臣を退いた静岡1区の上川陽子議員は地元の自民党議員を回り、総裁選での支援に感謝の言葉を述べました。

 3日、地元・静岡市に入った上川陽子前外務大臣。総裁選応援に対するお礼のため、まず訪れたのは自民党静岡市議団です。

●上川氏:
「おはようございます。総裁選におきましては、私、急遽立候補ということで大きな決断をさせていただき、特に市議団の先生方におかれましては、いち早く地元ということで大きな力を結集していただきまして、」

 静岡県出身初の総理大臣を目指して総裁選に立候補した上川氏。議員票23票、党員票17票の合計40票を獲得し、候補者9人中、7位という結果でした。

 また、静岡県の党員票では、上川氏が42%でトップ、2位の石破氏23%、3位の高市氏22%、4位の小泉氏9%を大きく引き離しました。

上川氏:
「静岡県あげて応援をいただくことができまして、そして静岡の場合におきましては、1位で皆様の票を託された大変うれしいこの皆さんの党員票でございました。ありがとうございました。(拍手)」

「静岡市議会のドン」と呼ばれるこの人は…。

●自民党静岡市議団 鈴木和彦会長:
「今度の総裁選は何を置いても女性が2人立候補したが、そのうちの一人に上川さんが立候補できたということが、ぼくはすごいことだと思う。今までの歴史の中で、しかも四十票いただけたわけでしょ。すごいことだよね。やはりそれだけ、地味ですけど、信頼されていることだなと思う」

Q.総裁選をどういう風に衆院選の追い風につなげていきたい?
「それは市民がどう判断するかにかかっているわけだから。あれだけ、県内の自民党票とはいえ、固めた票が出ているわけだから、それに乗っかりたいということだと思う」

 上川氏は、このあと県議会の自民党会派も訪ね、総裁選での支援に感謝を述べました。

上川氏:
「(総裁選に)立候補をいたしまして、県民の皆様にたくさんのエールを送っていただくことができました。私自身はきのう、外務大臣の職を辞しまして、今フリーの立場になったところでありますが、皆さんとともにまた地域づくり国づくりに邁進してまいりたいと思っております」

上川陽子氏
上川陽子氏

 新内閣発足から一夜明け、石破総理は日銀の植田総裁と面会しました。

●石破氏:
「握手するのかな、どうするのかな?政治家じゃないんだよな…」

●植田氏:「しましょう!」 (がっちり握手)

 ぎこちないながらも、ガッチリ手を握った二人。会談後、日銀の利上げについて問われた石破総理は…。

石破氏:
「追加の利上げをするような環境になるとは考えておりません」

 これまで「アベノミクス」に否定的な立場で、利上げを容認する姿勢を見せていたこともある石破総理。株が急落した「石破ショック」にこりたのか、追加利上げに否定的な姿勢を鮮明にしました。

 4日行われる所信表明演説では肝いり政策として、地方創生のための交付金の倍増を目指す方針を表明する考えです。

 2日は各省庁で新大臣と前任との引継ぎ式が行われました。

 高市前大臣との引継ぎの段取りを確認しているのは、浜松が地元の城内安全保障担当大臣です。引き継ぎ書に署名することになりましたが・・・。

城内:「筆が苦手なんです」
高市:「子どもの頃の夢はお習字の先生だった」
城内:「本当ですか?」
城内:「ちょっと待ってください、へたくそなのが分かります」「ちょっと、悲しい」「きたないんですよ」
高市:「あ、きれい、きれい」
城内:「もういいや」
 
 対決姿勢を強める野党は

●立憲民主党 小川淳也幹事長:
「一連の自民党総裁選を含めてこの行き詰った裏金問題に、昨日も申し上げましたが、本当に煙に巻いて逃げ切ることしか考えていない」

●維新 馬場代表:
「昨日は突然方針が変更になって、再調査もしないいわゆる裏金議員は重複立候補を禁止する、まあ事実上お咎めなしという方向で動きつつあります/総裁選挙のときに言っていたことを次から次へと反故にしているというような内閣であると言わざるを得ません」

●共産 山添拓政策委員長:
「自民党政治の行き詰まりがいよいよ深刻なものとして浮き彫りになっているんじゃないかと思います」

 立憲民主党は、27日投票の衆院選に向けて、野田代表が本部長を務める総合選挙対策本部のナンバー2、本部長代行に小沢一郎氏を起用しました。過去2回政権交代を実現した小沢氏が野党の選挙区調整の陣頭指揮を執るものとみられます。

●野田代表:
「特に『裏金議員』のいるところの選挙区の対応の仕方などについて議論をしていきたい」

 野田代表は、3日、日本維新の会、国民民主党、共産党と相次いで党首会談を行いました。自民党の「裏金議員」の選挙区を40余りと見込んでいて、そこでは野党候補を一本化し、自民党にぶつけたい考えです。

 15日の公示まで2週間を切る時間との戦いの中、野党連携がどこまで進むかが、選挙戦の構図を決める大きな焦点です。

石破茂総理大臣
石破茂総理大臣