トランプ大統領再登板に静岡県の経済界は、鈴木康友知事は…
日本時間の21日未明、アメリカで2期目のトランプ政権が発足しました。今後の静岡経済への影響は。鈴木知事も就任を受けて取材に応じました。
斉藤諒アナウンサー
「茶畑が広がる御前崎市。トランプ氏が大統領に就任したことを受けて、お茶産業にも波紋が広がっている」
明治3年創業、御前崎市の老舗製茶会社「やまま満寿多園」。
お茶の栽培から販売までを、自社で手掛けています。
やまま満寿多園 増田剛巳社長:
「この中がお茶の袋詰め、ティーバッグ等を行っているところ」
30年以上前から“静岡茶”をアメリカの日本食レストランなどに向けて輸出していて、会社全体の売り上げの15%程度を占めています。
やまま満寿多園 増田剛巳社長:
「実際一番の問題は『関税』。関税がかけられると、なお日本の物が高くなってしまうので、お茶だけに限らず日本の食品を扱う企業にとっては結構大変になる」
就任前からすべての輸入品に、一律で10%から20%の関税を課す考えを表明しているトランプ大統領。
実行されれば現地で値上げされることとなり、売れ行きへの影響は避けられません。
やまま満寿多園 増田剛巳社長
「せっかく今、日本茶が世界、アメリカに限らずいろんなところで認知され、特にアメリカでは、関税・為替の問題で日本茶が高くなると、(現地の)客が飲み物として今まで通り飲んでくれるのか非常に心配」
アメリカでも人気が高まっているという、「日本茶」。
去年から“トランプ対策”の動きが…。
やまま満寿多園 増田剛巳社長:
「(去年)トランプ氏が大統領に決まった時点から昨年の暮れあたりから今月も、今までの毎月より多く受注をいただいて発送させてもらっている。一時しのぎかもしれないが、急速にいきなり値上げとはいかないので、ある程度ストックを持ちながら、最善の方法を考えているのがうちのお客様の考え」
静岡経済にとっても大きな転換点となりうる、2期目のトランプ政権。
静岡県内企業も、その動向を注視しています。
静岡市内で開かれた静岡県商工会連合会の新年を祝う会でも自動車産業への影響などを懸念する声が聞かれました。
静岡県商工会連合会 前沢侑会長:
「自動車産業がトランプ大統領の再登場 によってどういう影響を受けてくるのかちょっと見当がつかない。それが影響を受けると静岡県経済も影響を受けてくる。日本の企業はかなり雇用の面でも貢献しているはずなのにやはり心配がある」
鈴木康友知事は
また鈴木知事も静岡県庁で取材に応じました。
鈴木知事:
「今のところメキシコとカナダ中国に対する関税措置についてしか言及がない。二国間交渉に使っていくのではないか。政府にはしっかりとタフな交渉に臨んでほしいと感じている。色々状況変化があると思うのでそうした状況をしっかりと注視しながら、県内経済あるいは社会への影響を見ていきたい」