【リニア新幹線】突然JR東海社長が示した「ひかり」停車増発というメリット 多くの県民が歓迎するも水問題の不安は残ったまま
突然示されたメリットに思いは様々です。JR東海が明かしたひかりの本数を増やす方針について、静岡県内の市長や県民がそれぞれの考えを 語りました。
JR東海・丹羽俊介社長:
「静岡と浜松に停車する「ひかり」を現在は基本のパターンで1時間に1本のところ、名古屋開業の時点では1時間に2本これを実現したいと考えております。」
30日JR東海の丹羽社長が明らかにした「ひかり」の本数増加。
リニアが通る静岡以外の各県に駅ができる中、沿線で唯一、“メリット”が不透明だった静岡県。
リニアの品川―名古屋間が開業するのは2034年以降。
10年近く先の運行についてJR東海が言及するのは異例で、鈴木知事も驚きを隠せませんでした。
鈴木知事:
「相当踏み込んだ回答であったというふうに思いますので、これは本当に私としてもびっくりしましたし、ある意味喜ばしい情報だったなと思っております。」
JR東海は、これまでリニア開業に伴う「ひかり」の本数増加を2045年以降としている「大阪までの全線開業後」としていました。
今回明らかにした方針は、10年以上も前倒しした形です。
県民は
JR静岡駅を利用する人たちからは…
静岡市民(40代):
「観光とかビジネスとかでもっとね。静岡市って何となく衰退していっちゃっているので、人を集めるというところにおいては、やっぱり止まった方がいいんじゃないかなというふうに思います。」
清水町民(10代):
「やっぱりメリットが先に出てくるようになったのはすごくありがたいなとは思いますね。」
一方、こんな意見も…。
静岡市民(70代):
「岐阜の方ではいろいろ、いろんな問題が出てるみたいですよね。だから大井川の方もね、どうなるんでしょうね。私どもとしてはうれしいですけど、その地元の人たちのことを考えると、やはり複雑です。どうなるかわからない、水もね、枯れちゃったり、いろいろある。」
JR東海の丹羽社長は静岡県について、さらなるメリットにも触れています。
JR東海・丹羽俊介社長
「大阪まで全線開業した際には、静岡と浜松に停車する「ひかり」をさらに増やすとともに、県内のその他の駅の停車回数の増加も図り、利便性をさらに高めていきたいと考えている。」
浜松市長は
ひかりが増えることで恩恵が期待される静岡市と浜松市。
両市の市長は歓迎しました。
浜松市・中野祐介市長:
「競争力が高まるというふうにも思っておりますし、またビジネスチャンスはじめとして交流、そういったものが非常に活発になるというふうに大変期待をしているところです。」
静岡市長は
静岡市・難波喬司市長:
「もうこれは大変ありがたいことですね。こちらには人材が若い大学生も専門学校の生徒もいっぱい今いますから、そういうところでビジネスをしたいっていう方は増えてこられると思いますので、そういった点では歓迎ですね。」
島田市長は
ただ、静岡県にはリニア工事に伴う水問題など、24項目の議論が残っています。
大井川流域自治体の不安は消えていません。
島田市・染谷絹代市長:
「私たちの62万人の生活も、農業も工業も、みんなこの大井川の水にかかっているんですね。私ども県と一つになって、このリニア中央新幹線工事にかかわる水資源の問題をやってきております。そうした中で、情報の交換といいますか、意思の疎通でありますとか、こういったものをしっかりこれからもつなげていきたいなと思っております。」