政府が備蓄米の放出を発表 静岡県内でも米の流通と価格安定を期待

米不足や価格高騰が続く中、政府が備蓄米の放出を発表しました。静岡県内でも、米の流通と価格安定が期待されています。
静岡県島田市の小学校で親子で取り組んだのはのり巻づくりです。長さ5メートル30センチ、重さは4キロの長巻きや太巻きなど、児童が田植えから収穫まで携わった米を計16キロ使いました。
●男子児童:「完璧です」
農業への理解や食の大切さを学ぶ目的で開かれたイベントですが、関心は米不足や価格高騰にも及びました。
●母親:
「うちはみんな、すごくご飯が大好きなので、ないとすごく困る」
●母親:
「高いお米で思い切りつくるのは勇気がいるが、子どもたちが育てたということで、ありがたくいただきたいと思う」
県内でも米の流通や価格の安定を望む声が上がる中、江藤農林水産大臣は午前、政府が保有する備蓄米を放出すると明かしました。
●江藤農水大臣:
「販売数量は21万トンとします。これはいわゆる流通が滞っているこの状況をなんとしても改善したいという強い決意の数字だというふうに受けとめていただきたい」
備蓄米の放出は最初に15万トンを予定していて、流通状況を見て21万トンからさらに拡大も検討します。入札には大手の集荷業者が参加可能で、3月初旬から入札の手続きを開始し、3月半ばから順次、米を引き渡します。
スーパーなどの店頭には3月下旬から4月上旬に並ぶ可能性があるということです。
政府の備蓄米放出を受けて静岡市のスーパーでは。
●白鳥衛記者:
「スーパーの米売り場にやってきました。5キロの米が並んでいるが、価格を見ると値上がりする前の10キロの米とほとんど変わらない。また値上がりの影響か10キロの米はこちら1つしか販売されていない」
こちらのスーパーでは14日午前に米が入荷しました。ただ、価格の高騰は続いています。5キロ米の中で一番価格が安い長野県産「ミルキークイーン」は税込み3543円。値上がり前と比べおよそ1.5倍です。備蓄米放出に消費者は。
●静岡市(60代男性):
「多少下がるのかなと思うけど、どこまで下がるのか分からないけど実際(備蓄米)が出てみないと分からない。あまり期待はしてません」
●静岡市(80代女性):
「高いなと思って。でも食べなきゃしょうがないからね。買ってるけどね」
Q(備蓄米の放出に)期待していることは
「期待してないね。価格的にはそんなに変わらないでしょ」
備蓄米の放出がすぐに安心材料につながらないのはスーパーも同じです。
●田子重セナ店 内記寿治店長:
「(米が)安定的に入ってくれることに越したことはないんですけどねあと価格についてもどうなるかがまだ読めないのでなかなか難しいと思います」
