菊川市立総合病院が2026年3月で出産の受け付け取りやめへ市議会で説明 「現状維持は絶滅を意味する」1億円の赤字削減見込む 静岡・菊川市

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静岡県菊川市の市立総合病院が、出産の受け付けを2026年で取りやめる方針を決め、市議会に説明しました。病院経営の赤字縮小が目的だとしています。

 菊川市立総合病院によりますと、人件費の高騰などで今年度はおよそ3億円の赤字を見込んでいます。

 来年度以降も赤字が続く見込みであることから、診療科を一部見直すことなどを計画していて、その一環として出産の受け付けを停止する方針を固め、25日の市議会で説明しました。

 病院によりますと、2026年3月末で出産の対応を停止し、妊婦検診を含む産科の診療は近隣の医療機関に依頼するということです。

 子宮がん検診やワクチン接種などの婦人科の外来診療は継続する意向です。

 出席した市議からは「産後ケアは残してほしい」という意見や「病院経営の長期的な展望を考えてほしい」といった要望が出されました。

菊川市立総合病院 松本有司院長:
「現状維持は絶滅を意味する。だから現状維持という選択はない。それでどうなっていくかは(対策を)やって分析して、やって分析して、しかない」

出産の受け付け停止で1億円程度の赤字削減を見込んでいるということで、今後医師の派遣元である浜松医大などとも調整した上で、4月下旬をめどに方針を公表したいとしています。