リニア新幹線工事 JR東海は影響が予測される沢の具体的な調査方法と今後の計画を示す 静岡市の協議会

 リニア工事による環境への影響を評価する静岡市の協議会で、JR東海は影響が予測される沢の具体的な調査方法と今後の計画を示しました。

 協議会で市とJR東海は、工事区域内の33の沢のうち特に流量の減少が予測される3ケ所を調査し、その結果を元に代償措置を取ることで合意しています。

 9日の協議会でJR東海は、植生への影響が出る推定面積を算出し、市が調査すべきとした3ケ所の沢は2カ所で影響がないとしながらも、別の2カ所で影響が出る可能性があるとしました。今後は、この結果を踏まえて具体的な調査計画を検討するということです。

 また、魚類や両生類などを対象に、捕獲を中心とした現地調査やDNA分析を行うことを提案しました。

 委員からは大きな異論はなかったものの、「県と市が主張する調査対象の沢の数が違うので、JR東海が二重に調査しないようにしなければならない」などの意見が出ました。

●静岡市 難波喬司市長:
「県と市の調査内容に矛盾あるいは重複がないようにするのが大事。代表的な調査地点は3地点に限る必要はない。現地調査の結果なども踏まえて代表的な地点について改めて決めていけば良い」

 JR東海は春から夏にかけて現地に行き、具体的な調査計画を立て、秋には開始したいとしています。

静岡市役所
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