2カ月後に迫る夏の参院選 出馬を予定する候補者はこのゴールデンウィークも静岡県内各地で活動 消費税減税をめぐる訴えは?

2カ月後に迫る夏の参院選。出馬を予定する候補者はこのゴールデンウィークも静岡県内各地で活動しました。争点の一つとなる、消費税減税をめぐる訴えは。
7月20日が投開票日と想定される、夏の参議院選挙。2024年の衆院選で“少数与党”となって初めて迎える大型国政選挙です。改選2議席を争う参院静岡選挙区に出馬予定の候補者たちは、ゴールデンウィークをどのように過ごしたのでしょうか…。
熱狂の中、5日幕を閉じた浜松まつり。その初日、鈴木知事をはじめとした来賓の中に、自民党の現職、牧野京夫さん(66)の姿がありました。
●自民党 現職 牧野京夫氏:
「土地柄なんだろうね。来るたびにすごいなあって思います」
島田市出身で、県議会議員を経て、2007年の参院選で初当選を果たした牧野さん。外務政務官や国土交通副大臣などを務め、直近2回の選挙ではトップ当選しています。
●自民党 現職 牧野京夫氏:
「6月22日まで国会があって、私は今参議院の議院運営委員会の委員長をやっているからなかなか平日は静岡県に帰って来られないから連休中で焦りながら、いろいろ(選挙の)準備をしています」
4日、街頭演説を行ったのはJR掛川駅前。“相手候補の地元”です。
●自民党 現職 牧野京夫氏:
Q.榛葉さんのお膝元ですね
「毎回選挙やっているので。榛葉さんだって私の地元にも来るし、それはお互いわかってやってますんで(苦笑)」
消費税減税については財源の議論が不十分だとして、参院選後に、与野党で検討すべきとの主張です。
●自民党 現職 牧野京夫氏:
「私は物価高対策としての給付金はやるべきだと思います。その上で、今各党が言っている税の問題、とりわけ消費税の問題だが、この消費税よく考えていただきたいのは、社会保障と一体となっている。仮に食料品の8%を0%にしたら約5兆円弱の財源がなくなる。(そうだ!)」
選挙を控え、脳裏をよぎるのは、民主党政権が大敗した2010年の参議院選挙です。
●自民党 現職 牧野京夫氏:
Q.今回の参院選はどういう位置づけになる?
「15年前もそうだったが、参議院で過半数割れた政権は法案が通りませんから、今回の参議院選挙も、ある意味で政権選択の選挙。衆議院選挙に近い、今の状況ではないかなと思う」

●国民民主党 現職 榛葉賀津也氏:
「立憲民主党が1年限定で消費税を0%にするということを突如打ち出しました。石破総理も選挙直前になってガソリンを10円補助金で値下げと。やっぱり一貫性と政策の筋を通すことが大事だと思う」
国民民主党の現職、榛葉賀津也さん(58)。2024年の衆院選で躍進した党の、ナンバー2・幹事長として挑む5度目の選挙。前回6年前の選挙と比べ、榛葉さんを取り巻く環境は一変しています。
●国民民主党 現職 榛葉賀津也氏:
「以前のように県内にいる時間がほぼなくなると思う。その分、自分が全国を回ってひとりでも多くの仲間を選挙区・比例で勝たせるように全力で頑張ってまいりたい」
前回対抗馬を擁立した立憲民主党は、県連として独自候補擁立を見送る考えで、田中国民県連も立憲県連に支援を要請する方針です。
このゴールデンウィーク期間も各地へ応援に入った榛葉さん。6日は静岡に戻る、数少ない1日となりました。下田市で開いた、国政報告会。党が重視する、「手取りを増やす」政策を訴えました。
●国民民主党 現職 榛葉賀津也氏:
「税金を取り過ぎて使いきれなかったお金が7兆、11兆、7兆、11兆ってお豆腐じゃないよ、(会場笑い)お金だよ。こんな使い切れないほど税金を取っているなら最初から取るなって話。(自民党の)森山幹事長も公明党もサインしたんです。ガソリン税の暫定税率をやめる、103万の壁を178万目指して引き上げるって。集めた税金を使う側の論理じゃなくて、税金を払っている側の論理(ネコ:ニャーニャー)猫も聞いてるね。蓮台寺のネコは賢いね。これお姉さんのネコでしょう。だから、これは引き続き来たる参議院選挙、私この手取りを増やす、お父さんお母さんの年金を必ず引き上げる、そしてガソリン税を下げて、地方で安心して暮らせる。子どもたちの声や泣き声がこの蓮台寺や伊豆半島に響くような地域をもう一回力を合わせて作っていかなきゃだめだと思う」
消費税は、「一律5%への引き下げ」を主張しています。
●国民民主党 現職 榛葉賀津也氏:
「一部政党で食料品を0%と言いますけど、食料品は当然大事ですけど、これをやることによって10%、8%、0%という3つの消費税率でインボイスが残るんですよ。消費が伸びれば消費税は伸びるんですよ、税収は。それをしっかりやっていきたいと思います」

●共産党 新人 鈴木千佳氏:
「よろしくお願いします」
●祭り参加者:「頑張ってください!」「頑張れよ!」
●共産党 新人 鈴木千佳氏:
「暮らしが大変ですよね?物価が相当上がって…」
●祭り参加者:「そうだね」
浜松まつりの会場で、地元市議と一緒にあいさつ回りをしていた、共産党の新人・鈴木千佳さん(54)。これまで、参院選や静岡市長選などに立候補してきました。
●共産党 新人 鈴木千佳氏:
「暮らしの問題を何とかしてほしいとか、お米が高すぎるとか、そういう声を直接かけていただいて、こうやってお祭りを楽しみながらも普段の生活では大変な思いをされていることがよくわかりました」
消費税をめぐって、共産党は「一律5%」に引き下げたあと、恒久的な「廃止を目指す」との立場です。
●共産党 新人 鈴木千佳氏:
「アベノミクスで大儲けをしている富裕層に減税措置が行われていますけど、そこに対してきちんと公正な税制に正して財源を作っていく。5%に下げたら、また戻すのではなくて、ずっと5%にして、さらに廃止していく」
4連休初日の「憲法記念日」。家族連れなども多い、静岡の中心市街地でマイクを握りました。
●共産党 新人 鈴木千佳氏:
「暮らしの予算が今どんどん脅かされている。軍事費の増額によって、大軍拡によって、暮らし・福祉が脅かされるような、またいつか通った道に私たちの国は向かおうとしているのではないでしょうか。私たち日本共産党は、アメリカ言いなりの大本にある日米安保を見直して、アメリカと対等・平等の友好条約を結び直して、きちんと自分の国のこと、日本の国のことは日本国民が決めていく・そうしたことを訴えている政党です」

掛川市で美容クリニックを営む、医師の松下友樹さん(41)。参政党の新人候補として、夏の参院選に挑みます。
●参政党 新人 松下友樹氏:
Q.休めてますか?
「はっきり言いますと、もう休みはないです。もちろん日程的には大変なんですけど、逆に今やんないとちょっと後悔するかなというのもあるので」
医師の松下さんが訴えているのが、医療制度改革です。
●参政党 新人 松下友樹氏:
「やっぱり医療費の高騰ですよね。2060年に100兆円と今の倍ぐらいになる試算も出ていますので国民皆保険の仕組みを維持できるのかとか、それをまず知ってもらいたいんですよね、現状を」
4連休初日、人出の多い静岡駅前で声を上げました。
●参政党 新人 松下友樹氏:
「社会保険料の中の大体35%、50兆円近くが医療費です。その医療、私は医者だから医療の大切さをよくわかっています。ですが、今の医療の過剰な部分を見直しませんかと。特に高齢者の医療です。だから、まずは仕組みを変えないとダメです。今の医療の仕組み、ビジネスに委ねられた医療です」
今回の参院選で焦点の一つとみられる、消費税減税については…。
●参政党 新人 松下友樹氏:
「消費税減税は必ず必要です。私たち参政党は段階的に廃止、将来的には消費税ゼロ。(財源として)別に多少国債を多く刷っても、それで日本国が潰れるとか財政破綻するとか、そんなことはないです」

そのほかに、政治団体「NHKから国民を守る党」の福原志瑠美(ふくはら・しるび)さん(42)も立候補を予定しています。
