静岡茶統一ブランド推進事業 総合プロデューサーの佐藤可士和さんが「静岡茶の今」を視察

「静岡茶」のブランド力強化に向け総合プロデューサーを務める佐藤可士和(さとう かしわ)さんが、初めて静岡県内を視察しました。
「こんにちは」
菊川市内の茶畑を訪れたのは、日本を代表するクリエイティブディレクターの佐藤可士和さんです。
佐藤さんはユニクロや楽天、Tポイントなどのロゴデザインを手がけたほか、今治タオルのブランディングでその価値を一躍全国に広めた実績を持ちます。
静岡県は2024年、荒茶の生産量が統計開始以来初めて首位から2位に陥落。
静岡県は静岡茶のブランド力強化を図ろうと、佐藤さんを総合プロデューサーに起用しました。
茶畑では生産者と
実は佐藤さん、母親が牧之原市出身で、静岡での思い出も数多くあるといいます。
佐藤可士和さん:
「子どもの頃、静岡の海でたくさん遊んだ思い出とかもありまして、何か静岡に協力できればなという思いで応募させていただきました」
茶畑では生産者と意見を交わします。
佐藤可士和さん:
「静岡茶というブランドみたいな意識ってなかったなと思って」
美緑園 土井宏通代表:
「同じ煎茶だけども、(産地ごとに)それぞれの個性がある。それを(ブランドとして)一つにしようとなった時に、どこまでできるのか…。やった方がいいとは思いますけどね」
1日かけて静岡県内各地を視察。

ふじのくに茶の都ミュージアム
大野裕輝記者
「佐藤さんの視察は生産の現場だけではありません。こちらでは静岡茶の歴史について学んでいくということです」
訪れたのは島田市の「ふじのくに茶の都ミュージアム」。
特に興味を示していたのは…。
佐藤可士和さん:
「これJAPANESE GREEN TEAって 書いてありますね」
字体やデザインに注目していた佐藤さん。
これは大正時代以降、輸出向けに作られた日本茶の茶葉を入れるための缶です。
こちらは「蘭字」と呼ばれる日本茶の茶箱に貼られていたラベル。
文字や写真、色を組み合わせる手法は、日本のグラフィックデザインの先駆けとも言われています。

知事と面会
「静岡茶の今」を視察した佐藤さん。
鈴木知事との面会ではこんな指摘をしました。
佐藤可士和さん:
「(コーヒーだと)若い子もやるじゃないですか。豆もこだわって挽き方もとか、ドリップがとかカルチャーになっている。お茶も全然同じですよね。そこのカルチャーがうまく国内にもプレゼンテーションできていないのかなと」
静岡茶を世界に向けたブランドへ。
佐藤さんは今年度中に、ブランド化に向けた戦略を打ち出すとしています。
