なぜ? 静岡県内でも鶏肉の値段が上昇 その意外なワケは?

様々な料理で活躍する鶏肉。今、じわじわと値段が上がっています。その理由は・・・。
手のひらほどもある、大ぶりの唐揚げが、ジュワリと揚げられています。浜松市にある、「夏菜子(かなこ)のからあげ」。大ぶりなのは、もも肉を2つにしているからです。
人気なのは大きさだけでなく、味のバリエーションも。明太子マヨネーズや、紅生姜唐揚げなど50種類以上もあり、県外からも買いに来る人がいるほどです。
しかし、そんな唐揚げ店のSNSに悲痛な投稿が。
●SNS:
「唐揚げ専門店の終焉を迎える可能性」
原因はブラジルにありました。
●ブラジル政府:
「ブラジルの商業農場で鳥インフルエンザの集団発生を確認しました」
5月15日に確認された鳥インフルエンザの感染。これを受けて日本政府は、感染が確認された地域の鶏肉の輸入を一時停止に。この影響が仕入れ値にも出ていました。
●「夏菜子のからあげ」 大坪龍一店長:
「5月に1回、(仕入れ値が)値上がりしたんですよ 」
油や人件費の値上がりに加え、鶏肉の仕入れ値も上昇。経営は厳しさを増しています。
●「夏菜子のからあげ」 大坪龍一店長:
「現状の100g300円ぐらいの価値から付加価値をつけて、値段を上げていくというやり方をいろいろ考えている。来た時に同じ味じゃなくて、いろんな味を楽しんでいけるという形で、お客さんをつないでいけたらと思う」
●片寄翔太アナウンサー:
「ブラジル産の鶏肉を扱う県内のスーパーでも影響は出ているのでしょうか?」
静岡県内に36店舗を展開する、「フードマーケット マム」。ブラジル産の鶏肉を20年前から扱っています。
●フードマーケットマム 精肉部チーフ 松嶋一匡さん:
片寄)「店内の精肉売り場に来ました。こちら牛肉が売られていて、こちらには鶏肉が売られていますが、ブラジル産の鶏肉はどちらに売られているんでしょうか?」
松嶋)こちらになりますね
片寄)鶏肉全体の何割がブラジル産?
松嶋)10%ぐらいになる
価格は、国産の鶏肉と比べ、100グラムあたり50円ほど安いといいます。
●フードマーケットマム 精肉部チーフ 松嶋一匡さん:
「(仕入れ値が)問題が起きる以前よりは20%ぐらい上がっていた時期もあったが、今は少し落ち着いて、10%ぐらいの仕入れ値の上がりになっている」
いっぽうで、現在は資料代や燃料費の高騰で国産の鶏モモ肉も値上がり傾向にあるといい、鶏肉をめぐる状況は予断を許しません。
●フードマーケットマム 精肉部チーフ 松嶋一匡さん:
「(国内でも)断続的に鳥インフルエンザは起こるので、やはり仕入れ商品をなくさないことが一番。なるべくお客さんに負担少なく買ってもらいたいので、そこに関しては今後も頑張っていきたい」