駿河湾に生息する深海生物「オオグソクムシ」 沼津高専の生徒らが研究結果を大阪関西万博で発表

駿河湾に生息する深海生物「オオグソクムシ」。この生態や習性を沼津高専の生徒らが研究しています。その研究結果が今話題のある場所で発表されました。
水槽に入れると角に集まって動かないオオグソクムシ。太陽光が届かない深さ200メートルから300メートルほどの深海に生息する生物です。
そんなオオグソクムシの生態や習性を沼津高専の生徒らが5年前から研究しています。
色や水流など、様々な刺激に対するオオグソクムシの反応や習性を観察。その結果、オオグソクムシは青い光からは逃げる、水流には向かわず水の流れがない所を好む等の習性を発見しました。
それらをもとにオオグソクムシが活発に動き回る様子を観察できる立体展示水槽が先日完成しました。
そして、この研究が評価され、ある場所で発表することに。それが…
●船引とわ記者:
「私は今大阪関西万博に来ています。夏休みということもありかなり多くの人が訪れています」
発表の舞台は大阪国際万博ブルーオーシャンパビリオンでのイベント・「駿河湾DAY」
●船引記者:
「早速オオグソクムシの知名度を調査したいと思います」
●訪れた人(東京都から):
「あ~なんか沼津の水族館にいるやつでしょ。なんだっけな」
●訪れた人(奈良県から):
「いや、知らない。ゴキブリの仲間?あっなんかエビの仲間かな? ゴキブリに似てるような…」
●訪れた人(大阪府から)
「見たことない」
「なんか図鑑で見たことある気がする」
「知りません」
「知ってたけど忘れた」
●訪れた人(大阪府民)
「知らない。見たことはあるよ」
Qどんなとこで見た?
A「公園!」
●訪れた人(大阪府から):
「え~。分かりません。え~どれやろ…」
「ワラジムシかなぁ。何だろうゾウリムシ?」
見たことはあるものの、やはり名前まで答えられる人は少ないのかと思いきや…
●訪れた人(静岡県民):
「ダイオウグソクムシ…」
「沼津に深海水族館があるから。」
Qちなみにご出身は?
「静岡です」
「高校の遠足でも行きました」

そして午後3時半。いよいよ研究発表が始まりました。
●真野水綺さん:
「そしてこの二つを併せて考えると下向きに沿って内側に曲がる個体が多いことが分かり…」
研究結果を発表するのは4年生の真野水綺さんです。真野さんは沼津高専入学以来、この研究に携わってきました。
●真野さん:
「ダンゴムシのような見た目がかわいいっていうのと、名前にもある甲冑みたいなすがたがかっこいい。かわいくてかっこいいってところがすごい好きです」
大好きなグソクムシの研究発表。いきいきと研究結果を話す真野さんに来場者も引き込まれていきます。
そして発表は無事に終了。研究内容を聞いていた来場者は…
●来場者:
「自分たちのやってみたいことに、没頭してやっていけることはとてもすごいことだなと思いました。もちろん見た目もそうですし、陸上と水上の生物が似ているという点に注目している。それを調べているという点が素敵だなと思いました」
●真野さん:
「無事に最後まで発表出来てよかったです。結構たくさんの人が聞いてくれていたのですごくうれしいです。今後は三津シーパラダイスでの立体展示をさらに改善して、色んな人が分かりやすい展示だったり、本当に角に集まらなくなるのかっていうことだったりを調べていきたいと思います。そして出来たら他の水族館でもやっていけたらいいなと思っています」
真野さんたちが制作した立体水槽は、伊豆・三津シーパラダイスで長期展示されています。
