高市新内閣『経済政策』のキーマンは20年前死闘を繰り広げたあの2人 今度は総理を支える両輪に

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 議場に拍手が響く中、本会議場の総理大臣席に座った高市総理。

額賀福志郎衆院議長
「高市早苗君」(拍手)

 24日、高市総理が初めての所信表明演説に臨みました。

高市早苗総理(24日):「日本と日本人の底力を信じてやまない者として、日本の未来を切り開く責任を担い、この場に立っております。今の暮らしや未来への不安を希望に変え、強い経済を作る。そして、日本列島を強く豊かにしていく」

 旧統一教会や政治とカネの問題へのヤジが飛ぶ中、演説への拍手が入り混じります。

高市早苗総理:「この内閣が最優先で取り組むことは、国民の皆様が直面している物価高への対応です。ガソリン税の暫定税率は、各党間の議論を踏まえ、今国会での廃止法案の成立を期します」

 外交・安全保障では、“安倍路線の継承”が鮮明です。

高市早苗総理:「『自由で開かれたインド太平洋』を外交の柱として引き続き力強く推進し、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻します。日米同盟は日本の外交・安全保障政策の基軸です。私自身、トランプ大統領が訪日される機会にお会いし、首脳同士の信頼関係を構築しつつ、日米関係を更なる高みに引き上げてまいります」

高市新内閣『経済政策』のキーマンは20年前死闘を繰り広げたあの2人 今度は総理を支える両輪に

 27日に迫っている、トランプ大統領の来日。28日には高市総理との首脳会談や昼食会などが予定されています。前回、トランプ氏が来日したのは2019年。当時の安倍総理は、ゴルフや炉端(ろばた)焼きで歓迎しました。

安倍晋三総理(当時):「炉端焼きをゆっくりとリラックスをしながら、様々なことについて議論を行いたい、意見交換したいと思います」

 トランプ大統領の来日が目前となる中、24日、高市総理が表明したのが…。

高市早苗総理:「我が国として、主体的に防衛力の抜本的強化を進めることが必要です。このため、国家安全保障戦略に定める『対GDP比2%水準』について、補正予算と合わせて今年度中に前倒しして措置を講じます」

 演説の結びに、高市総理が引用したのは、聖徳太子が定めた「十七条憲法」の一節です。

高市早苗総理:「事独り断む可からず。必ず衆と与に宜しく論ふ可し。政治とは、独断ではなく、共に語り、共に悩み、共に決める営みです。私は国家国民のため、各党の皆様と真摯に向き合い、未来を築いてまいります。どうか皆様、共に日本の新たな一歩を踏み出しましょう。ご清聴ありがとうございました」

高市新内閣『経済政策』のキーマンは20年前死闘を繰り広げたあの2人 今度は総理を支える両輪に

野党からは苦言も

 およそ30分に及んだ、高市総理初めての所信表明演説。

野党党首からは…。

立憲民主党 野田佳彦代表:「決断と前進の内閣のはずですけど、先送りと後退の所信表明演説だったと思います。暫定税率の廃止は、年内はできないということの宣言ですよね、給付金もやらないということは全く物価高対策、今年中にやることは、まだ見つかってないってことじゃありませんか」

立憲民主党 野田佳彦代表
立憲民主党 野田佳彦代表

国民民主党 玉木雄一郎代表:「強い気持ちは伝わってくるものだったと思います。ただ一方で、内容がまだ抽象的なものが多くて、特に一番大事だと言っていた物価高対策、少なくともガソリンの暫定税率の廃止、これは年内に約束通り実施を求めてまいりたい」

国民民主党 玉木雄一郎代表
国民民主党 玉木雄一郎代表

キーマンは〝因縁の2人〟

高市早苗総理:「強い経済を構築するため、『責任ある積極財政』の考え方のもと、戦略的に財政出動を行います」

 そして経済政策のキーマンとなるのが静岡にゆかりのこの2人です

片山さつき財務大臣:「成長する日本を将来に残すことで夢や期待が残る国にならなくちゃいけない」

城内実経済財政担当大臣:「責任ある積極財政の考え方のもとで、所得を向上させる」

 所信表明で打ち出された、“高市カラー”。その一つが、経済政策です。

高市早苗総理:「この内閣では、「経済あっての財政」の考え方を基本とします。強い経済を構築するため、「責任ある積極財政」の考え方のもと、戦略的に財政出動を行います。これにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させることを目指します」

片山さつき財務大臣

 「責任ある積極財政」のキーマンのひとりが、片山さつき財務大臣です。

片山さつき財務大臣:「外に出て20年になりますが、“ザイム真理教”だからと、デモが起きる対応・スタンスになってしまっている」

 財務省を揶揄する「ザイム真理教」という言葉を引き合いに、職員の意識転換を求めています。

片山さつき財務大臣:「財政の帳尻を合わせることだけが究極目的じゃなくて、やはり成長する日本を将来に残すことで夢や期待が残る国にならなくちゃいけない」

高市新内閣『経済政策』のキーマンは20年前死闘を繰り広げたあの2人 今度は総理を支える両輪に

城内実経済財政担当大臣

 もう一人のキーマンが、城内実経済財政担当大臣です。

城内実経済財政担当大臣:「高市内閣におきましては、責任ある積極財政の考え方のもとで、戦略的に財政主導を行うことによって所得を向上させる」

 前職の経済安保担当大臣の引き継ぎ式では、こんな一幕も…。

城内実氏「高市新総理を一緒に」
小野田紀美氏「支えてまいりましょう」
城内実氏「すごいんだよ。私の前任が高市さん」
小野田氏「その前がコバホーク」
城内実氏「3代4代だからね」
小野田氏「うわあ、錚々たる先輩に恥じぬよう頑張ります」

高市新内閣『経済政策』のキーマンは20年前死闘を繰り広げたあの2人 今度は総理を支える両輪に

20年前の郵政選挙

 共に重要ポストを担うことになった城内氏と片山氏と言えば、2005年の郵政選挙を発端とした、“因縁の2人”。あれから20年…。

 奇しくも、高市政権で“共闘”することになりました。

城内実経済財政大臣:「かつて選挙で戦った片山さつき先生が財務大臣としていらっしゃいますので、高市早苗新総理と2人から色々ご指示いただきまして、良いメニューを作っていければと思っております」

落選して支援者に土下座する片山氏 2009年
落選して支援者に土下座する片山氏 2009年