不信任決議案可決 田久保真紀市長の失職が決定 新たな市長を選ぶ選挙へ 田久保氏の次の行動は? 静岡・伊東市
会見では涙を浮かべ、5カ月間を振り返りました。静岡県伊東市の市議会で可決された市長への不信任決議案。156日間にわたる田久保市政が幕を下ろしました。
伊東市 田久保真紀市長
「おはようございます」
Q.きょう不信任案が出されますが、今の心境は
「おはようございます」
伊東市の田久保真紀市長。
けさもお馴染みの、紫のリュックで登庁しました。
林輝彦アナウンサー
「田久保市長です。引き締まった表情のように見えます。これから議場に向かいます」
正午過ぎ。
田久保市長に対する2度目の不信任の採決が始まりました。
四宮和彦市議
「本市議会は、田久保真紀伊東市長を再び信任しない」
唯一の田久保派として市議選で初当選した片桐基至市議。
1人だけ反対討論に立ちました。
片桐基至市議
「確かに前回不信任に賛成した議員全員が再選したという結果は、市長に対する厳しい民意を反映しています。しかし、わずか5カ月前の市長選で田久保市長が当選した事実もまぎれもない民意です」
そして…。
中島弘道議長
「市長に対する不信任決議を採決いたします。賛成の諸君の起立を求めます。起立多数であります。よって、市長に対する不信任決議は可決されました」
この瞬間、田久保市長の失職が決まりました。
深々とお辞儀を1回…。
議場を出る時にも1回…。
中島弘道議長
「再びあなたを信任しないと議決したので、地方自治法第178条第2項の規定により通知します。お疲れ様でした」
伊東市 田久保真紀市長
「私への2度目の不信任案につきましては、これは議会の決定として粛々と受け止めさせていただきたい、そのように思っております」
Q.今日で市長室を去るが、この5カ月間で胸に去来する思いは
「そうですね、就任してすぐに騒動が起きましたので、本当にある意味あっという間のような、本当に長かったような、どちらとも言えないところですが、慣れない仕事の中で本当に職員の…ごめんなさい。職員の皆さん、いろいろとサポートしていただいて。一生懸命頑張りました。やりきったという思いで今いっぱいでございます
涙を流したものの、「やりきった」とした田久保市長。
伊東市 田久保真紀市長
Q.市長を務めたことの卒業証書欲しいですか
「一旦議会の決定をいただきまして、卒業させていただきました。私の市長としての卒業証書は、市民の皆さんからもうすでにいただいている、このように思っております。ありがとうございます」
Q.任期を務められなかったことでの中退ではないんでしょうか?
「そうですね。私からの申し出で、途中で終了したことではございませんので、議会の決定を受けてのことですので、除籍なのかなと思っております」
市長としての在職日数は、156日。
伊東市に5カ月にわたる混乱をもたらした、“田久保劇場”は幕を下ろしました。
次の焦点は田久保市長が再び市長選に出馬するかどうかです。
伊東市 田久保真紀市長
「この先の進退につきましては、ご支援いただいている皆さんとよく話し合いながら、自身とも向き合って決めていきたい。そのように思っております。現時点では明言は避けたいと思っております」
伊東市では5月の市長選、今月の市議選に続き、今年3回目の選挙が確実となりました。
午後4時半過ぎ。
市長室を出ると、唯一の“田久保派”である片桐市議と固い握手。
伊東市 田久保真紀市長
「みなさんもありがとうございました。」
職員に感謝の言葉を述べ、市役所を後にしました。
