失職した田久保真紀前市長が立候補表明 連合静岡は杉本氏を推薦 静岡・伊東市長選挙
説明責任は果たされず、意気込みだけが語られました。学歴詐称問題で失職した田久保真紀前市長。「改革は道半ば」と正式に出馬を表明しました。
前市長 田久保真紀氏(55)
「やはり皆さんが当初私を送り出していただいた、改革を進めていくということ、伊東の市政を変えていくということについて、私はまだ道半ばであり、皆さんのご期待に十分応えられてはいない。どうか、叶うことでしたら、もう一度皆さんのお力をお貸しいただいて、私を市政の場に送り出していただきたい、そのように考えております」
自らの学歴詐称問題によって、失職した田久保真紀前市長。
12月の市長選への出馬を正式に表明しましたが、肝心の学歴詐称問題については…。
前市長 田久保真紀氏
「現状、刑事告発を受けているということもありまして、なかなか全て説明することはできないことは非常に申し訳ないと思っておりますが、その点はご理解をいただいた上で、この先の市政を担うに私がふさわしいかどうかしっかりと見ていただきたい。そのように思っております」
市政の立て直しが最大の争点とみられる、次の伊東市長選。
これまでに6人が正式に出馬を表明し、過去最多の争いとなる見通しです。
スポーツインストラクター 石島明美氏(58)
「経済政策としてアケミクス3本の矢、私の任期中、市長報酬を5%削減いたします」
残る2つは、毎年1人1万円の現金給付と、家庭用指定ゴミ袋の廃止です。
石島明美さんは、前々回の市長選にも出馬しています。
会社役員 黒坪則之氏(64)
「この難局を、崖っぷち状態を乗り越えていかなきゃならない」
大手薬局チェーンで顧問を務める、黒坪則之さん。
大型クルーズ船の誘致に取り組み、市民所得を4年で倍増させると訴えます。
NPO法人理事 岩渕完二氏(73)
「メガソーラーに関しては、市よりも県よりも国よりも事業者よりも、私が一番詳しいと自負しております」
8年ほど前からメガソーラー反対活動に取り組む、岩渕完二さん。
市政の透明化のため、ガラス張りの市長室設置を打ち出しています。
前市議 杉本憲也氏(43)
「経済対策が急務だと思います。もちろん経済対策には子育て支援も含まれています。市民の皆さんの負担を減らしていく、そして人口は減らさない」
市議6年と行政書士の経験を生かしたいと話す、杉本憲也さん。
伊東市外への通学・通勤費の助成を主張しています。
前市議 杉本憲也氏(43)
「私としては積極財政でしっかりと必要なものに必要なことに投資をしていく。この物価高騰が収まるまでの間、時限的に個人市民税の減免に少なくとも取り組んでまいりたいと考えています」
杉本さんをめぐっては、国民民主党が推薦を決めています。
また、労働団体の連合静岡も、きょう杉本さんの推薦を決定。
連合は、前回の市長選で小野達也元市長を推薦していました。
連合静岡 角山雅典会長
「この方なら連合の政策をしっかりやっていただけるのではないかということで、全会一致で確認されたということです。連携している国民民主党とも一緒になって、当選に導けるように頑張っていきたいと思っています」
元市長 小野達也氏(62)
「伊東市は混乱に陥っております。大きな責任を感じております」
5月の市長選で敗れた、小野達也元市長。
財政健全化やふるさと納税による税収増といった実績をアピールし、経済対策として、市内で使える1人2万円の商品券の配布を打ち出しています。
元市長 小野達也氏(62)
「高市早苗総理も同じように大型の財政出動、経済成長を目指すと言っております。地方自治体においても可能な限り今の市民生活を支えなければいけない」
前回選で争点になった、新しい図書館計画は「白紙撤回」を強調。
自民党は、21日にも小野さんへの推薦を決める見通しで、ここに来て伊東市長選は、“与野党対決型”選挙の色合いも出始めています。
そして、きょう正式に出馬表明した田久保前市長。
前市長 田久保真紀氏(55)
Q.田久保さんにしかない強みは?
「やはりこのメンタルの強さと、市民の皆さんの先頭に立って、私が自ら戦う首長として決断をし、戦っていく、そのような姿勢であると思っています」
そのほか、政治団体・NHK党の立花孝志党首も、出馬に意欲を示しています。
伊東市長選は12月7日告示、14日投開票です。
