まだ静岡県内でも販売続く備蓄米 安さで相変わらずの人気 一方、おこめ券は不人気
国の物価高対策で注目される「おこめ券」。自治体から反発が相次ぐ中、「コメ」をめぐって静岡県内では備蓄米をめぐる新たな動きが・・・。
植田結衣子アナウンサー
「開店1分前となりました。備蓄米を求めておよそ20人の方が列を作っています」
17日朝富士市のディスカウントショップにできた行列。
お目当ては、備蓄米です。
コメの価格高騰を受けて当時の小泉農水大臣が取り組んだ随意契約での備蓄米の放出。
静岡県内でも各地で行列ができるなど、大きな反響を呼びました。
当初は新米の流通が始まる8月をめどに販売を終えることが原則とされましたが、発送の遅れもあって、ズルズルと後ろ倒しに…。
そして、17日の販売に至ります。
店員
「いらっしゃいませ。どうぞ宜しくお願い致します。」
ドン・キホーテでは、在庫が残る備蓄米を順次精米し、全国で販売していて、17日富士市で販売されたのは、2022年産の「古古古米」。
175袋限定で、価格は5キロ税込み2139円。
今も過去最高値水準が続く、全国平均価格4321円の半額以下です。
植田結衣子アナウンサー
「きょうの販売分は一人2点でということですが、ほとんどの方が2点ずつ購入していきます」
客
「やっぱり新米が高くてちょっと手が出ないので、まだ備蓄米ってあるんですね。もう終わりかなと思っていたんですけど」
客
Q.備蓄米を買いたいのはどうして
「もちろん安いから」
飛ぶように売れていった備蓄米は、ものの40分ほどで完売…。
ドン・キホーテでは、今後の備蓄米の販売予定については未定としていて、予定が決まり次第、ホームページやアプリで公表するとしています。
掛川市
いっぽうで、今注目されているのが「重点支援地方交付金」を使った国の物価高対策。
そのメニューの一つ、「おこめ券」をめぐっては経費率が高くなるなど各地で反発する声が上がっています。
鈴木憲和農水大臣
Q.おこめ券(配布)を撤回されてはどうか?
「それはまさにそれぞれの自治体のご判断だと思います。はい」
静岡県内では、今のところおこめ券配布を決めた自治体はありません。
また、静岡朝日テレビの取材では少なくとも13の市や町が「おこめ券」を配布しないことを明らかにしています。
掛川市 久保田崇市長
「おこめ券を配布しない可能性も高いと思っています。手数料がかなり取られてしまうとか、そういったことはやっぱりネックになると思っています」
掛川市も「おこめ券」の配布には、“後ろ向き”の様子…。
中学校の給食費の負担軽減などを検討しているとしています。
浜松市
浜松市でも…。
浜松市 中野祐介市長
「自前でより使い勝手のよい商品券を発行すると」
浜松市の選択は、「プレミアム付き商品券」でした。
3000円で6000円分使える商品券を、1人3口まで購入できるようにするといい、プレミアム率は、なんと100%…!
2026年6月からの販売を予定しているということです。
静岡市
静岡市 難波喬司市長
「静岡市としてはおこめ券をやるつもりはありません」
静岡市もおこめ券ではなく、発行実績のある「しずトク商品券」で対応します。
事務費の削減に加えて、日々の買い物に幅広く使ってほしいとの考えです。
能地優アナウンサー
「これまでも発行されていた、しずトク商品券。静岡市は第3弾の発行を決めました。静岡市民からは喜びの声もあがっています」
静岡市民 50代
「ありがたい。率直にありがたい。特に食事、なんでも使えるのであれば」
静岡市民 30代
「うちは家族が少ないので、おこめ券でいただくよりは他の物にも使える商品券のほうがありがたい」
静岡市民 80代
「(しずトク商品券なら)何でも使えるから、お米に限らず。色んな物が今物価高で高騰しているから」
子育て世帯からは…。
静岡市民 30代
「絶対買います。オムツめっちゃ高い。助かると思いますよ、(前回のプレミアム率も)25%ですもんね、だいぶ助かる」
静岡市民 40代
「第1弾も第2弾も、僕も買ってますし、子どもの分も買っているので、おこめ券もうれしいが、やっぱり何にでも使える方がうれしい」

