おこめ券配布で説明会 静岡県内自治体の反応は

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大場舞桜アナウンサー
「午後2時を過ぎました。農林水産省によるお米券配布に関する説明会が始まっています。一体、どんな説明が行われるのでしょうか」

 3日から3日間にわたって開かれる、「おこめ券」の配布に関する説明会。

 参加していたのは、西伊豆町の職員です。

農水省の担当者
「先般閣議決定された総合経済対策の中に食料品の価格高騰に対する支援が盛り込まれていますが、お米に関しても、いろんな支援の仕方があるかと思います」

 新米の流通が本格化しても、コメ価格は高止まりが続いています。

 物価高対策の一つとして、地方自治体が自由に使える「重点支援交付金」の拡充を打ち出した、高市総理。

 その具体例として盛り込まれたのが、おこめ券の配布です。

鈴木憲和農水大臣
「現状で困っている皆さんがたくさんいると思いますから、そういった皆さんの負担感の軽減につながるように自治体の皆様と協力していきたいと思います」

 ただ、事前の準備や配布方法などについて、自治体からの問い合わせが相次いでいることを受けて、急きょ説明会の開催に至りました。

西伊豆町 産業振興課 山本友也さん
「結構急でしたね。やはりおこめ券になりますと、消費案件の中でもかなり限られたピンポイントの対象になりますので…」

 交付金をどう使うかは、それぞれの自治体の判断ですが…。

鈴木憲和農水大臣
Q.配布する自治体と配布しない自治体で国民に不平等感が出てしまう可能性も

「そうした声があることは重々承知しているので、(食料品の物価高騰対策は)市区町村に対応いただきたい必須項目として基本的には位置づけされている。やり方は様々自治体によって工夫をいただけると考えておりますが、ご指摘のような不平等感を招かないよう配慮されていると考えております」

 すでに配布が始まっている自治体もあります。

職員
「おこめ券になります。3枚ですね」

 早速受け取った男性は…。

受け取った人
「早速食べます。コメに変えて。寝正月用のごはんです」

 独自に用意したおこめ券は、1枚1500円分で、希望者1人につき、来年3月まで毎月1枚配布されます。

 交付金の拡充を受けて、町が先行して行う取り組みです。

熊本・高森町 草村大成町長
「アナログチックな使途を限定する、おこめ券は効果があると思っております。今やらないと意味がない」

 一方で、すでに「配布しない」と宣言している自治体も…。

 大阪の交野市は、配布経費が高いことなどを理由に挙げています。

では、気になる静岡県内の自治体の対応は…。

 静岡県内35の市と町に、番組で聞き取りを行ったところ、まだ多くは、検討中または未定と回答しましたが、御殿場市、伊豆市、吉田町、小山町、西伊豆町、南伊豆町の6つの自治体がおこめ券を配布しない方向で検討していることが分かりました。

 お米に限らない物価高騰対策を検討している。

 コメ農家が多く、ニーズに合わないといった理由が聞かれました。

静岡県内の自治体は
静岡県内の自治体は

 説明会に参加した西伊豆町も、おこめ券は配布しない予定です。

西伊豆町産業振興課 山本友也さん
「今回おこめ券をぜひやってくれという話になるかと思ったが、それも一つの案という話だった。当町でやっている電子通貨の方が直接的効果も高いし、町内での消費還元につながるので、効果が高いかなと」

大場舞桜アナウンサー
「交付金の使い道として、西伊豆町が検討しているサンセットコイン。こちらのお店では、このように野菜やお米などをサンセットコインで購入できるそうです」

 町民の生活には、もはや“なくてはならない存在”です。

 町特産の海産物などを扱う、こちらの店では…。

はんばた市場 大政勇太さん
「地元の方が当店はだいたい2~3割ぐらいなんですけど。皆さんサンセットコインをご利用いただいているかなと思っています」

Q.ほぼ100%?

「そうですね」

 町内に経済循環を生み出す、景気刺激策として始まった「サンセットコイン」。

 今では町内の170店舗が対応し、使い方は、一般的なQR決済アプリとほとんど変わりません。

西伊豆町民
Q.サンセットコインはよく使う?

「結構使いますね。還元があるので、普通の現金で払うよりお得なんですよ」

 特長は、チャージする際に得られるポイント還元です。

 現在の還元率は5%で、その分は町が負担しています。

西伊豆町民
Q.おこめ券とサンセットコイン、西伊豆町民としてはどっちがうれしい?

「西伊豆町民としてはだいぶサンセットコインに馴染みがあるので、サンセットコインでもお米を買えるし、何でも使えるサンセットコインの方がありがたいですね」

西伊豆町民
「セブンイレブンでも使えるからね。結構使うんですよ、この町の中だと」

西伊豆町は…
西伊豆町は…

 ただ、西伊豆町の「サンセットコイン」のように、多くの住民に浸透している物価高対策を打ち出しやすい“インフラ”を、どの自治体も持っているわけではありません。

 おこめ券を配布するか検討中で、3日農水省の説明会に参加した、静岡市の担当者は…。

静岡市 産業政策課 宮城島清也課長
「いろいろなアイデアを今考えているところですが、まだ具体的な段階にはなっておりません。おこめ券なのかどうかについても、今後検討していく内容と受け止めております」

静岡市の担当者は
静岡市の担当者は
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