問題相次ぐ公共工事 65年前建設の三島市役所…一度は市議会で「否決」 その後どうした /静岡の2025年
これまでの、県立中央図書館に変わり、2028年に開館を予定していた新・県立中央図書館。あてにしていた、国からの交付金が大幅に減額され、およそ100億円の財源不足が発生。県は、図書館の開館時期を大幅に遅らせる方針を示しているほか、設計を見直し、総事業費を抑えたい考えを示しています。
そして、こちらも県が浜松市に計画する新しい県営野球場。資材費の高騰などを受け、例えばドーム型球場の場合、建設費の試算は当初の370億円から450億円に増加。県は、コスト削減策や、規模・構造などについて、法人を対象に公募を実施。基本計画に盛り込まれているドーム型など3つの案に加える形で活用し、まずは計画案を固めたいとしています。
65年前に建設された三島市役所の移転新築問題
伊地健治アナウンサー:「三島市役所に来ています。この庁舎の建物、できたのが1960年、65年も前なんですね。」
市庁舎の中に入ると…
伊地アナ:「螺旋階段になっていて、2階3階に上がれるようになっているんですが、ここがね、時代を感じさせます」
伊地アナ:「サッシがこれ、全部鉄なんですよね、なので、市役所の方に聞きましたら、強い雨が降ると、たびたびこの窓から、水漏れがしてくると、雨漏りがしてくると」
伊地アナ:「ここも、雨漏りがひどい場所なんでしょうね、壁も窓枠もめくれ上がったような形になっています。あっ、で、ちょうどこの下ですね、缶が置いてあって、ぞうきんがあります。雨漏りの水を受けられるようになっています」
1度は市議会で否決…市民説明会や交通量検査を実施
公共事業の問題は、県内の市町でも。三島市では、懸案となっていた市庁舎の移転建て替え問題に、進展が…
三島市は6月の議会で、今の市庁舎をおよそ900メートル離れた南二日町広場に移転させる位置条例案を上程。しかし、賛成13反対8と3分の2以上必要な賛成に1票足りず、否決。三島市は、条例案が否決された後、市民説明会を複数開催、質問箱の設置も行い、渋滞の悪化が懸念される市庁舎建設予定地周辺の交通量調査などを行いました。
そして11月、三島市は条例案を再上程。今度は18対4と3分の2以上の賛成を得て可決。市庁舎の南二日町広場への移転が決定したんです。
三島市 豊岡武士市長:「これからの三島市の発展のために扉を開いた」
2031年度中の供用開始に向け、動き出しました。
市民は…
市庁舎の移転・建て替え決定に、三島市民は…
Q.市庁舎の移転・建て替え決定について
A.「いいんじゃないかなと。本当はここが便利なんだけど、向こう(南二日町)の方が広いし、そう遠くないから」
A.「建て替えるにしては、(現・市庁舎のある)場所も
狭かったと思うので賛成」
A.「今の現在地に、新しい新庁舎をつくるべきだと考えていました。市街地、中心地にあった方がいいと思いますし、南二日町だと、ちょっと遠いというのもあるので…」
「完全白紙撤回」訴え市議が1年後の市長選に出馬表明
そんな中、2026年12月、任期満了に伴い実施される、三島市長選挙に本間雄次郎市議が出馬を表明しました。
本間雄次郎市議:「この事業(現・市庁舎の南二日町広場への移転)を完全白紙撤回とさせていただくことを最大の目的とし、これまでの体制と権力に対し、私自身が矢面に立って闘う決心を致しました」
現職の豊岡武士市長は現時点で意思を明らかにしておらず、立候補の表明は本間市議が初めてです。
