富士山は地球温暖化の影響で年々見えなくなっている? 2月23日は「富士山の日」 静岡・富士市のデータで分かる「富士山がよく見える日」

静岡県富士市は、毎年恒例となる2025年の「富士山観測の記録」を発表しました。午前8時の観測で「富士山の全体が見えた」日数は年間で、前の年に比べ14日減ったことが分かりました。(取材・文=三浦徹)

富士市は1990年5月から、職員が「富士山の見え方」を毎日観測しています。

担当する職員が、午前8時、正午、午後4時の1日3回、富士山を観測。富士山の見え方を「全体が見えた」「一部が見えた」「まったく見えない」の3つに担当者が判定していきます。

以前は職員が自分の目で観測していたそうですが、現在は市役所8階に設置されたライブカメラのデータを使って判定しています。

このほど、富士市は2025年の「富士山観測の記録」を発表しました。記録によりますと、午前8時の「富士山全体が見えた」日数は136日で前の年より14日減りました。

また午前8時の「全体が見えた」「一部が見えた」を合わせた日数は年間231日で、こちらも前の年に比べ17日減りました。

この数字だけ見ると「富士山は年々見えなくなっている」「地球温暖化の影響?」などと思ってしまいますが、本当にそうでしょうか?

今度は正午の数字を、前の年と比べてみましょう。2025年の「全体が見えた」日数は年間96日。2024年の「全体が見えた」日数は92日。2025年のほうが4日上回っています。また2025年の「全体が見えた」「一部が見えた」を合わせた数字は224日。2024年は229日でほぼかわりありません。

さらに午後4時の数字を見てみると…。
・「全体が見えた」
 2025年 91日
 2024年 97日

・「全体が見えた」+「一部が見えた」
 2025年 216日
 2024年 212日

この結果を見ると、必ずしも「前の年と比べて富士山が見える日が減っている」というわけではないようです。結論としては、富士山の見え方について、全体的な傾向はこれまでと変わらないということでした。

富士市役所から見える富士山(2026年2月19日撮影 富士市提供)
富士市役所から見える富士山(2026年2月19日撮影 富士市提供)

富士市では、1991年から2025年までの35年間のデータをまとめていて、長年のデータから「富士山の見え方」の傾向が次のようにわかっています。

①富士山の見える割合は、秋から春にかけては高く、反対に夏は低くなっている。

②時刻別では午前8時が見える確率が最も高く、午後になるにつれ見えにくくなる傾向がある。

③平地の天気と富士山の見える割合は一致しない。平地が晴天でも周辺の雲や霧によって富士山が見えないこともある。(特に夏季)

富士山周辺に出かける予定があり、「富士山が見えるかな」と不安になっている人は参考にしてみてはいかがでしょうか? 

また富士市では、日別で富士山が見えた割合がわかる「富士山が見えた割合カレンダー」もHPで公開しており、こちらも参考にしてみてください。(ちなみに年間で1番富士山が見えた日は、12月26日の70.8%)

富士市では35年間のデータをまとめている
富士市では35年間のデータをまとめている