パンにハムとソーセージ…朝食がピンチ 7月値上げ予定の食料品2269品目 庶民を直撃「値上げの夏」
毎月のように耳にする「値上げ」という言葉。帝国データバンクによると、7月に値上げを予定している食料品は2269品目。6月は1078品目で、倍以上となっていて、まさに値上げの夏が迫ってきている状況です。
スーパーでは
伊地健治アナウンサー:「静岡市清水区にあるスーパーマーケットです。度重なる食料品などの値上げに消費者や店側はどのように対応しているのでしょうか」
静岡市内のスーパーでも買い物客からは悲鳴に似た本音が。
買い物客の女性:「主婦の人は(買い物かごに)入れても戻したり、なかなか考えながら買っているなって思うと。ちょっと切ない。自分の事だけじゃなくて」
伊地アナ:「迷ってかごに入れるけど、「あ、やっぱり」って戻したり」
女性:「多いです」
伊地アナ:「そうですか、見てて」
女性:「すごい悩みながら買ってる」
70代男性:「実際買い物に来て厳しいですよね。今までかごに入れて3000円弱だったのが、今1000円プラスの4000円弱ぐらいになっちゃっているから」
70代男性:「毎月のように値上がりしてるから完全にマヒしちゃってる。だから、あぁまたかって感じで」
30代女性:「全てが高いですよね」
生活に直結する「食料品の値上げ」。いったい、7月はどんなモノが値上がりするのでしょうか。
“値上げの夏”朝食がピンチ!?
2000品目以上の食品が値上げする予定の7月。食卓でお馴染みの“あの商品”の価格が変わるといいます。
伊地アナ:「ハムやソーセージのコーナーにきましたけれども、ここでも7月から値上げのものがあるそうですね」
ヒバリヤ 山岸達也さん:「この辺のハムベーコン、よく使われるこの辺の商品が値上げの対象になっています」
伊藤ハム米久ホールディングスはハム・ソーセージ・ベーコンなどをおよそ5%から30%値上げすると発表。店頭価格に落とし込んでみると。
伊地アナ:「ちょっとこれを見てみますと、朝のフレッシュハーフベーコンセットになっているんですね」
山岸さん:「3連のセットになっています」
伊地アナ:「3連パックのセットは税抜き279円、税込み302円となっていますが、どのくらい上がるんですか?」
山岸さん:「今の感じでそのまま売価に転嫁してしまうと、1割ぐらい上がってしまうんじゃないかなというのが想定されています」
伊地アナ:「税込みだと330円ちょっとぐらいに」
山岸さん:「そうですね」
伊地アナ:「朝食で食べる方も多い」
山岸さん:「一番お客さん使われる商品、売れる商品になりますので、ダメージは大きいかと思います」
こちらのブロックベーコンはこんな変化も…。
伊地アナ:「例えばこれ見てみますと、ベーコン160グラムと書いてありますけど、以前はこのシリーズ内容量が違ったんですか?」
山岸さん:「僕が入社した時は240とか220とかあった商品なので、どんどんどんどん減らされてきて、この辺の価格帯を維持できるようにということで」
伊地アナ:「今税抜きで299円税込だと323円ですけれども、以前はもっと安かった?」
山岸さん:「僕がバイヤーやったときなんかは199円で特売をしたりとかしていた商品なので」
伊地アナ:「199円!今より100円安い」
山岸さん:「そうですね」
なぜ、ここに来て値上げが相次ぐのか?背景にはこんな理由があるといいます。
山岸さん:「豚が高くなっていているのがまずひとつ。あとやはり包材が高くなっているのがひとつ。あと輸入コストが高くなることも。何がメインの原因かわからないぐらい。本当にもう値上げが続いている中で、そういう複合的な感じが大きいですね」
続いて向かったのはパンコーナー。この場所でも値札が変わることになります。
伊地アナ:「パンはどんなもの、どの程度上がる?」
山岸さん:「もうほぼほぼ、今扱っているメーカーさんは大体5%から6%ぐらい上がるというのはもう確定で、7月から」
伊地アナ:「パン全て、菓子パンも食パンも」
山岸さん:「はい、そうです。」
伊地アナ:「例えばどのメーカーがどれぐらい?」
山岸さん:「ヤマザキ、パスコ、あとフジパン、全部上がります」
伊地アナ:「パンって毎日のように食べるじゃないですか、食べる人は。先ほどソーセージのコーナー見ましたけど、パンとソーセージとかハムとか朝食のメニューを直撃するような」
山岸さん:「本当に朝食にお客さんが好まれる商品になると思いますので、その辺が一番直結するのがちょっと心苦しいかなと思います」
伊地アナ:「ちなみにパンの値上げというのは、これまでもあったんですか?」
山岸さん:「ちょこちょこはありましたけれども、こうやって皆さん揃ってというのが珍しいですね」
伊地アナ:「今回の7月の値上げというのはかなりインパクト大きい。そしてパン業界としては大きいと思います」
朝食に押し寄せる値上げの波。背景にあるのは“ナフサショック”です。
山岸さん:「去年あたりは交通費、物流費というのがすごい言われたんですけど、今年はやっぱり皆さん包材の話をされます」
伊地アナ:「包材というのは6月の値上げには入ってなかった要因ですか?」
山岸さん:「そもそもビニール袋とかそういうのは包材がありましたけれども、こういう商品に限っては、あまり言われることがなかった」
伊地アナ:「ここにきてようやくナフサショックが現実に現れてきた」
あの定番商品も値上げです。
伊地アナ:「僕も大好きでよく食べるんですが、カップラーメンも値上がりするんですね」
山岸さん:「はいそうです。7月の値上がりの商品に入ってきています。マルちゃんの赤いきつね緑のたぬきも値上げ対象に」
伊地アナ:「税抜き129円ということですけど、これ何パーセントぐらい値上げ」
山岸さん:「これも申請だと6%ぐらい上がってしまう」
伊地アナ:「税込みで140円になってますけど」
山岸さん:「そのまま売価に添加してしまえば、7円8円上がってしまう。そうするかどうかは交渉中です」
これまで値上げをしてこなかったメーカーも耐え切れず7%~10%ほどの値上げに踏み切ったという7月の価格改定。“売り手”であるスーパー側も驚きを隠せないといいます。
山岸さん:「僕らも10年ぐらい前のチラシとか見返すと、「あれっこの値段で売っていたの?」っていう特売なんかでもビックリする値段がありますので」
伊地アナ:「スーパーの方でも驚いちゃう」
山岸さん:「驚きます」
伊地アナ:「それぐらい食料品の値上げってすごいんですね」
止まらない物価高騰。そうした状況下でも奮闘する飲食店が静岡市に!?
物価高でも“衝撃価格”静岡市の食堂の本音は
7月には2000品目余りの食料品などの値上がりが予定されている中、価格を抑えて人気になっている食事処があります。なんとこのお店、市場の中にあるのです。静岡市中央卸売市場の管理棟に店を構える『キッチンむらかみ』。去年10月にオープンし、市場関係者や一般客などに愛されている食堂です。
男性:「安いしおいしい」
男性:「週4ぐらい」
伊地アナ:「週4ぐらい。ほぼ毎日」
男性:「ほぼ毎日です。その場で作っていただいているのが一番かな」
男性:「毎日違うものを頼んで。非常に助かっている。安いんですよね。値段が安くて」
キッチンむらかみ店主の村上高行さんはもともと宮城県で店を構えていましたが、震災によって店を失いました。その後、故郷の静岡に戻って多くの飲食店で腕を磨き、去年この店をオープンさせました。村上さんの店の特徴は“その安さ”です。
伊地アナ:「カウンターにずらりとお弁当が並んでいるんですけれど、どれもおいしそうです。のり弁500円、オムライスが600円に。すごいのは、これはお肉マシマシ丼と書いてありますけれども、たくさんのおかずが載っています。焼肉も入っていますね。これは和風ハンバーグとか、甘口タレメンチ弁当、そして空揚げ弁当、これ全部700円。すごく種類が多いんですね、ご主人」
村上さん:「市場の方、来てくださる方は毎日来てくださるので、種類を多くしないと飽きちゃうというのがありますので、できるだけいろんなものを出したいなとは思っております」
店内用のメニューを見てみても。
伊地アナ:「鶏だしうどんとか、旨辛ねぎうどん、下の方見るとベーコンエッグ丼550円親子丼が600円。ちょっと驚きなんですが、どれもだいぶ安くないですか?」
村上さん:「毎日来てくださるというのもあるものですから、あまり高い値段設定はできないというのもありますし、できるだけいろいろなことを抑えて、値段に還元しているということです」
村上さん:「それが食材に関して、変動もあるんですけど、1.5倍とかぐらいじゃないですかね」
伊地アナ:「そんなに上がってます?」
村上さん:「ものによっては油なんかは倍ぐらいは違う。パッケージに関しては20%30%ぐらいに上がってきてる」
伊地アナ:「去年オープンしたときから値段は?」
村上さん:「変わってないです」
市場の中に店を構えているという利点を生かして、日々試行錯誤しながら営業しているといいます。
村上さん:「(市場関係者に)安いものとか、そういったものを紹介していただくとことも。それを使ってお弁当もしかりなんですけど、日替わりとかそういうものに回していくこともできますし」
人件費がかかるため従業員は雇わず、夫婦二人三脚で営業。妻の千賀子さんは配膳の他におにぎりを担当していて、毎日6種類のおにぎりを握っています。さらに、市場内の会社にお弁当を売りに行くのも千賀子さんの仕事です。
愛情をこめて手掛ける村上さんの料理。価格を低く設定しても、妥協しないのがこだわりだといいます。
村上さん:「できるだけその値段を抑えることによって、安いからこれでいいだろうとかではなく、できるだけ値段を下げたとしても、自分が手をかけたことによってその価値を高めて、お客様がこの価格でこういうものが食べられるという感じでなるように、自分ができるだけ手をかけながらやっていく」
相次ぐ物価高。そうした中でも、県内にはお客さん第一で奮闘し、日々闘い続ける現場がありました。