ふるさと納税に異変? 家計の負担軽減になる返礼品が人気 上半期トップは「トイレットペーパー」
今や寄付額が1兆円を超える規模にまで拡大している「ふるさと納税」。利用者も全国でおよそ1000万人を超えています。
嶋田光希アナウンサー(静岡市 3日):「様々な返礼品が人気のふるさと納税。皆さん、ふるさと納税していますか?」
静岡市40代女性(ふるさと納税している):「サケ3㎏とか、牛肉を1.5㎏とか」
静岡市20代男性(ふるさと納税していない):「してみたい気持ちはある。社会人1年目で納税のシステムとかがよく分かってないので、できていない」
静岡市60代女性(何年かしていない):「ここ何年かはしていない。財源が不足しているなんていうニュースも見たりしたので、どうなのかなってちょっと思ってやめた」
静岡市30代夫婦(ふるさと納税している)
「去年だと牛タンとか、この季節だと、桃がこの前届いて」
「今、熟すのを待っている」
静岡市50代女性(ふるさと納税している):「やっている。自分にご褒美みたいな感じで、ちょっと良いフルーツのものとか、普段は買わないようなものを」
静岡市80代女性(ふるさと納税していない):「よく仕組みの分からないこともあって、ちょっと面倒」
県民30人に聞いたところ、3割にあたる9人がふるさと納税を利用。また、利用していないと答えた県民のうち、4割がやってみたいと回答しました。
利用者が増える中、返礼品選びにはある変化が。
静岡市20代男性(ふるさと納税している):「8割ぐらい同じものを選んでいて、気が向いた時にちょっと違うものを選んで、ティッシュペーパー」
静岡市30代女性(ふるさと納税している):「箱ティッシュとか、あとトイレットペーパーのたくさん入ったものを、場所を取るけど置いておけば買いに行く手間も省けて、納税もできる」
富士市のトイレットペーパーが返礼品ランキング1位
富士市ふるさと納税推進担当 井出葵さん:「1位はなかなか取れないので、本当にありがたいし、おめでとうという言葉をもらった」
満面の笑みで答えたのは、富士市のふるさと納税担当者。実は、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」が発表した上半期の人気返礼品ランキングで、富士市のトイレットペーパーが初めて1位を獲得しました。
富士市ふるさと納税推進担当 井出葵さん:「昨今の物価高騰の影響もすごく大きいと思うが、この中東情勢のタイミングで買いだめをしている人がたくさんいた印象で、それが影響しているのかな」
上位には、ティッシュやコメなどもランクイン。ふるさと納税を活用して、家計の負担軽減につながる返礼品を選ぶ傾向が高まっているようです。さらにこれに伴い、富士市へのふるさと納税額も急上昇していると言います。
富士市ふるさと納税推進担当 井出葵さん:「2025年度は寄付額(速報値)が2024年度から約1.5倍の100億6000万近く寄付をいただき、件数も21万件を超えた」
静岡県内では焼津市が3年連続で100億円を突破していますが、その焼津市の背中も見えてきました。
富士市ふるさと納税推進担当 井出葵さん:「紙製品は他の自治体と比べて携わる事業者さんも多い中で、(富士市は)種類がたくさんあるので、寄付者が自分の好みに合ったものを見つけやすく、バリエーションも多くある」
日常生活に必要不可欠なトイレットペーパーなどの紙製品。種類の豊富さが全国の納税者をひきつけたようです。
富士市のトイレットペーパー人気の秘密は
嶋田光希アナ:「“さとふる”で上半期1位を獲得した富士市のトイレットペーパー。人気の秘密はどこにあるのでしょうか? 調査してきます」
原料に古紙を配合したトイレットペーパーの生産から販売までを行う「特種東海エコロジー」。こちらの会社では、ダブルやシングル、2倍巻きなど、80種類以上のトイレットペーパーを展開しています。
特種東海エコロジー 影山正樹社長:「(1日の生産量は)長さにすると、大体6万kmの長さになり、その6万kmというのは地球を1周半するほどの長さになる」
ふるさと納税事業に参加したのは、ちょうど10年前。年々取り扱い製品を増やし、現在は、9種類のトイレットペーパーを返礼品として登録しています。
この中から、今回“さとふる”で上半期1位となったのが、古紙にパルプをブレンドし、使い心地の良さを追求した柔らかさが特徴のトイレットペーパー「エコロジープレミアムダブル96ロール」(寄付金額1万4000円 12ロール×8パック)。
その人気商品の製造工程に迫りました!
嶋田アナ:「あちらの奥にうず高く積み上げられているのは何ですか?」
影山社長:「原料の古紙になる」
嶋田アナ:「たくさんの塊になっているんですね」
影山社長:「古紙業者から塊として入荷される」
回収された古紙は、パルパーと呼ばれる洗濯機のような機械に投入されます。
嶋田アナ:「こちらにはモニターがありますね」
影山社長:「こちらが実際のパルパーの様子になっている。今、原料が投入されて、水でかくはんされて繊維をほぐしている」
水で溶かされた古紙は、洗浄機を使いインクなどの汚れをしっかり落としていきます。生産工程で欠かせないのが大量の水。水資源が豊富なことも富士山周辺で製紙業が発展した理由の1つだと言います。
巨大な抄紙機(しょうしき)で原紙が作られた後、別の機械でトイレットペーパーのサイズに巻き取られ、見慣れた姿に。
嶋田アナ:「こちら、見てください。トイレットペーパーが次々と流れ出していきますね」
影山社長:「こちらが出来たてのトイレットペーパー」
嶋田アナ:「ほやほやですね」
影山社長:「こちらがふるさと納税で1位を取ったエコロジープレミアムという製品。触ってもらって」
嶋田アナ:「いいんですか!触っても。本当だ、ふわっふわっですね」
こうして出来た製品は、強度や肌触りに加え、トイレでの紙詰まりのリスクを少なくするための水への溶解性がチェックされます。
生活の必需品だからこそ、使い心地の良い商品を届けたい。影山社長は、今後の需要増加にも期待を寄せています。
特種東海エコロジー 影山正樹社長:「ふるさと納税返礼品はリピート率が高くて、品質のこだわりが功を奏しているのかなと考えている。ふるさと納税を通じて、富士市の魅力を全国に発信していきたい」