時速200キロで富裕層を呼べ! 静岡県が仕掛ける“プライベートジェット観光”の全貌 ターゲットは中東の大金持ち、目玉はモータースポーツ体験
時速200キロのレース体験に、プライベートジェットの受け入れ。静岡県が中東の富裕層を狙って仕掛ける新たな観光戦略が始まろうとしています。
颯爽とサーキットを駆け抜けるマシン…。静岡県小山町の「富士スピードウェイ」に現れたこちらの男性、実は、静岡県の“重大なミッション”を背負って招かれた人物です。
アントニオさん:「富裕層の観光客を呼びかける目的で、どういう施設なのか見に来るために今回呼ばれた」
去年まで駐日クウェート大使館に勤務し、中東の富裕層に太いパイプを持つアントニオさん。県が今年度およそ7000万円の予算を投じて乗り出したのが、中東などの海外富裕層を狙った『高付加価値旅行プラン』の開発。その目玉のひとつがモータースポーツを活用した体験型ツアーなのです。
静岡県観光振興課 水野祐子インバウンド担当室長:「静岡県でしかないコンテンツということで、中東の専門家のアントニオさんに来てもらい、実際体験して、この商品がどう思うか、どんなところを直したらいいのか、そういうアドバイスをもらい、商品を完成していきたい」
富裕層を引きつける鍵は、ここでしか味わえない『本物の体験』。アントニオさんが乗り込むのは、国際レースでも活躍するホンモノのレーシングカーです
全長およそ4.5キロのコースを時速200キロで走る疾走! 1週わずか1分台の極限体験に…。
アントニオさん:「最高、怖かったけど最高。車も素晴らしくて、誘導もアクセスも周りの施設も完備されているので、富裕層の方も楽しんでもらえると思う」
この『高付加価値ツアー』のターゲットとなる富裕層の多くが来日時に使うというのがプライベートジェット。鈴木知事も、静岡空港をその受け入れ拠点にする構想を描いています
静岡県 鈴木康友知事:「ビジネスジェット、プライベートジェットの一大集積地にすること。静岡県が日本における海外富裕層の受け入れ窓口になれると、十分そのポテンシャルはあると私は感じている」
アントニオさんも、静岡空港にあるプライベートジェット格納庫を視察。
能地優アナウンサー:「これが格納庫ですよね」
アントニオさん:「そうですね」
能地アナ:「ここから奥の方までずっと広がっているわけですか、いや大きい」
ここは、県内唯一のプライベートジェット格納庫。最大5機が入る広大なスペースでは、自前で整備も可能に。
能地アナ:「今まさに、格納庫の中から音が聞こえているが、実際に整備している音?」
アントニオさん:「そうですね。特にプライベートジェット来ているパイロットと一緒に整備士が来たら、自分で(整備)できるようなところになっているので、とても便利だと思います」
現在、静岡空港でのプライベートジェット発着回数は年間およそ600回ですが、県は将来的に8000回にまで増やすという目標を掲げています。
アントニオさん:「羽田空港が結構混んでいることも多くて、その代わりに静岡の空港を使って、すぐにアクセスもしやすくて、簡単にどこでも行けるところなので便利だと思う」
ツアーの締めくくりとして向かったのは、静岡市の「浮月楼」。
アントニオさん:「おいしい。大変結構でございます」
世界的にブームとなっている“抹茶”を本場の作法で体験。特別な時間を味わいますが…。
Q.正座は結構…。
アントニオさん:「正座は痛い」
Q.中東では正座はしない?
アントニオさん:「床に座る習慣はあるけど、正座はない、さすがに」
思わぬ洗礼を受けつつ、静岡ならではの魅力を存分に体感したアントニオさん。県が提案した旅行プランに大きな可能性を感じたそうです。
アントニオさん:「静岡では、本当に静かに秘めている宝を楽しめる場所という強い印象を与えられて、歴史的なところ、楽しいところでも楽しんでいただける“宝都市”ということでぜひ来ていただきたいと、強い気持ちを持っている」
県は今年度中にも「モーターツーリズム」などの商品を世界の富裕層に売り込んでいくとしています。