浜岡原発の廃炉作業を巡る報告書の書き換え 中部電力は新たに4件の改ざんがあったことなどを明らかに 原因はまたも「プレッシャー」と「正当化」
原因としてあげられたのはまたも「プレッシャー」や「正当化」という言葉でした。浜岡原発の廃炉作業を巡る報告書の書き換えについて、中部電力は新たに4件の改ざんがあったことなどを明らかにしました。
●中部電力 豊田哲也原子力本部長:
「地域の皆様に多大なるご心配をおかけしていることでございます。本当に心よりお詫び申し上げます。」
25日も、中部電力からの謝罪から始まった御前崎市議会の特別委員会。
●中部電力 豊田哲也原子力本部長:
「廃止措置工事の費用請求に係る不適切事案について、社内の調査の状況を取りまとめました」
去年5月に提出した1・2号機の廃炉作業の費用請求の過程で数値などが書き換えられた書類を、廃炉費用を管理するNuRO(ニューロ)に報告していた問題で、25日中部電力は経産省などへ報告書を提出。
報告書では新たな書き換えなど4件が確認され、改ざんは当初わかっていたものと合わせ18件となり、そのうち8件は、NuROへの費用請求に影響が生じうるものだったとされました。
また、書き換えの事例として、浜岡原発の廃止措置部で承認された工事報告書が、中電本店からNuROへ提出する工事報告書の段階で7件書き換えられていたことが確認されています。
今回の原因としてあげられたのは、またも、「プレッシャー」と「正当化」という言葉でした。
調査では、浜岡原発の廃止措置計画課長は、「計画通りの実績を報告しなければ、NuROから廃炉費用が支払われないのではないか」というプレッシャーがあったといいます。
また、担当部長に逆らえない空気感から申告や相談がされず、「最終的にはすべての解体が行われるから、書き換えても実害が大きくはないだろう」という現場での「正当化」が行われていたということです。
1月に発覚した3・4号機のデータ不正問題でも、再稼働を至上命題とする「独自の正当化理論」があったこと、中電本店の担当部署へ経営層が𠮟責したことが現場でのプレッシャーになっていたことが指摘。不信感ばかりが募る現状に、御前崎市議会では―
● 委員:
「今回の事案も調べたら、またぽろっと出てきて、またもう1個出てきたよと。で、もう一回ちゃんとしたらまた出てきたよみたいなですね。これは大丈夫だったみたいなですね。そういうことって信じられんだけんね。この安全性を追求しなくちゃいけない原子力事業者としてですね。そんなことでいいですかって僕は思います」
再発防止で求められるのは、組織風土の改善です。
● 中部電力 豊田哲也原子力本部長:
「まずは上に立つ私を始めとした人間が変わるぞというところ、下の者にも浸透させていく、こういった地道な取り組みを続けることが風土の改革につながるというふうに思っております」
中部電力はその後、県庁の危機管理部にも説明へ。
● 中部電力 静岡支店・植田光紀支店長:
「県民の皆様に多大なるご迷惑、ご心配をおかけしておりますこと、心より深くおわびを申し上げます。誠に申し訳ございません」
浜岡原発を巡っては、原子力規制委員会に行っていた3,4号機の再稼働審査も正式に取り下げました。
●中部電力 静岡支店・植田光紀支店長:
「信頼性を失ってしまった申請はまずは一旦取り下げるものだと判断したと受け止めています。まずは、浜岡の次の稼働というよりは、地域の皆様にどれだけご信頼をいただける状態に戻れるのかどうかといったところが問われているんだと思います」
これで再稼働審査は白紙となり、企業として根本にある度重なる中部電力・浜岡原発の不正問題は、原発そのものの先行きが見えない深刻な事態に発展しています。