「あなたはバカですか」…原発処理水の放出めぐる嫌がらせ電話広がる 中国有力紙も嫌がらせ電話をやめるよう求める 静岡
函南町役場には「あなたはバカですか」
静岡県内にも中国からとみられる多くの電話が確認されています。27日、函南町役場には…。
函南町役場に掛かってきた音声
職員:「はい 函南町役場です」
「バカ野郎!」
「中国に流すのですか、あなたはバカですか」
「なぜ汚水を私たちの中国に流すのですか、あなたはバカですか」
「なぜ汚水を私たちの中国に流すのですか、あなたはバカですか」
男性とみられる声と翻訳アプリを使ったような自動音声の日本語。同じ言葉が何度か繰り返し流され、電話を切る直前には笑っているかのような声も聞こえます。
県庁や宿泊施設、商業施設にも…
このような迷惑電話は県内の他の場所でも…。
県庁には
「汚水を海に流すことについて、あなたの意見を聞かせてください」
県によりますと、28、29の2日間で、県農地計画課に中国語とみられる声や自動音声での電話が3件ありました。県は嫌がらせ電話について情報収集をしていくとしていますが、意味不明の電話に対し、どう対応していいか、困惑しているということです。
県内ではこの他、静岡市の商業施設やホテル、県中部の海産物を扱う施設や宿泊施設などにも、中国の国番号「86」から始まる電話が、複数回かかってきています。
富士市役所には『富士山が早く爆発を…』
富士市役所には…
職員:「はい 富士市役所でございます。」
「日本はどうして核廃水を排出しますか」
富士市によりますと、25日と28日に1件ずつ、中国からとみられる迷惑電話がかかってきたということです。
富士市役所に掛かってきた音声
「あなたのお母さんの犬の日本は、どうして核廃水を排出しますか。あなたはこれは全世界を害することができることを知っていて、あなたのお母さんのバカな脅迫を操って、あなたたちの富士山が早く爆発したことを祈ります」
「こんにちは!」「ベロベロー」
翻訳ミスなのか意味不明な日本語に。電話の最後には悪ふざけともとれる声が聞こえました。
国は
日本国内へのいやがらせ電話が相次いでいることについて、松野官房長官は
松野博一官房長官(28日):「こうした事案が生じていることは極めて遺憾であり、憂慮している。中国側に対しては、国民に冷静な行動を呼びかける等、適切な対応を行うとともに、処理水について正確な情報を発信することを強く求めてきており、引き続き強く求めていく」
中国側は
一方、中国政府は、中国から日本に多くの迷惑電話が掛けられているとみられることについて、「把握していない」としています。
そんな中、中国共産党系の有力紙「環球時報」は、「中国社会を憤慨させているのは日本の国民ではなく、処理水の放出という身勝手な行為である」と指摘したうえで、「極端な情緒をあおる言動には注意が必要だ」と、中国から日本国内への嫌がらせ電話を実質的にやめるよう求めました。
このような迷惑電話が相次いでいることを受け、NTT東日本、西日本は専用の電話相談窓口を開設し、ナンバーディスプレイを活用した特定の電話番号からの着信を拒否する方法などを案内しています。