「昭和レトロ」ブームは自販機にも…ハンバーガーにバナナ…それに自販機のプラモデル 静岡

 最近、世界から注目を集めるレトロ自販機。静岡県内にもこのレトロ自販機があるといいます。

ハンバーガー

能地優アナウンサー:「静岡市の流通センターの近くに来ています。見てください、ハンバーガーと書かれているが、実はこれハンバーガーの自動販売機なんです。レトロな雰囲気を感じますね」

 外国人観光客も驚いていたハンバーガーの自動販売機は、静岡市葵区にありました。

能地アナ:「特製タルタル、ポテトミートマヨ、高菜マヨとか、結構種類が豊富ですね。中には売り切れているメニューもある」

能地優アナウンサー

 ハンバーガーは、どれでも1つ350円。

能地アナ:「買ってみようと思います。どんな感じで出るんでしょうね。あっ出てきました!(箱の状態で入っているので、箱を開封)包み紙に入っている」

 こちらのハンバーガーは冷たい状態で出てくるため、電子レンジで1分ほど温めてからいただきます。今回選んだのは、人気の「てりやきマヨ」。

どれでも1つ350円

能地アナ:「お肉すごいジューシー。肉厚ですごく食べ応えがある。バンズも結構分厚い。でも食感はモチモチでこのバンズも満足感がある。自動販売機で食べられるとは思えないほど本格的」

ハンバーガーをほおばる能地アナ

設置したのは運送会社

 この自動販売機、実は静岡市の運送会社が設置しているもの。発起人は専務の内田さんです。

マーキュリー 内田圭子専務:「ネットですごく古いレトロな自販機が並んでいるところを見つけた。行ってみたいなと思ったが、なかなか遠いなと思って、自分も置いてみたいなと思った。社員も食べるかなと思って、(流通センター近くの)車庫のほうに置かせてもらった。(運送は)時間が関係ない仕事になるので、食べたいときに食べられるようにという気持ちもある」

内田圭子専務

 このハンバーガーの自販機メーカーによると、昭和レトロブームによって、ここ数年で人気が広がり、現在は全国14府県で同じ自動販売機が24台稼働中だといいます。
静岡県内ではこの場所以外にも2台あるそうです。
 
 静岡市の流通センター近くの自動販売機は2年前に設置され、社員だけでなく、誰でも買うことができます。

マーキュリー 内田圭子専務:「(在庫管理を)気を付けないと売り切れちゃうことがある。売れ行きはなかなか良い。土日はまとめて買う方がいるのか、わざわざ買いに来てくれるんじゃないかという感じがする」

バナナの自販機も設置

 ハンバーガーの自販機設置をきっかけに、自動販売機の虜になってしまったという内田さん。こんなものも設置してしまったといいます。

マーキュリー 内田圭子専務:「バナナ自販機も置いた。青めバナナがすごいって聞いて、すごく探したがあまりお店にないので、じゃあ売ってしまえと。だいたいお店に見かけるのが、ここのグリーンチップからだと思うが、このへんはさっぱり、ただここがものすごくさっぱりしていて、私は一番好きな味」

バナナ自販機も

 2月末、会社の外にバナナの自販機が設置されました。

マーキュリー 内田圭子専務:「意外と売れる。放課後の3時~4時くらいに(学校が)終わったんだなという時間に子どもたちの声がすごくするので、買ってくれているんだと思う」

Q.自販機が今2台目だが、これから増える?
A.「増えるかもしれない」

子どもたちに人気

自販機のプラモデルも登場

 レトロ自販機の人気の高まりは、静岡が誇る“あの産業”にも。

能地アナ:「すごい、戦闘機のプラモデルですよ、かっこいい。いろいろな種類がある。ちょっと一風変わったものもある。レトロな自動販売機ですね。ものすごく小さいです」

焼津市の「ハセガワ」

 訪れたのは、焼津市のプラモデルメーカー「ハセガワ」。こちらにあったのは、12分の1スケールの自動販売機のプラモデルです。

ハセガワ広告イベント 澤田博史係長
Q.これを作ったきっかけは?

A.「レトロ自販機自体が、(メディアで)取り上げられる機会が増えてきて、話題になって盛り上がっているということで、それをプラモデルにしたらおもしろいんじゃないかとスタートした企画」

Q.反響は?

A.「最初にこちらを発売したときに予想以上に売れた。そのあとも結構コンスタントに売れている。今も新商品をどうしようかと話をしている」

澤田博史係長

 反響を得て次々と新作が誕生し、これまでに販売された自販機のプラモデルは6種類。接着剤なしで組み立てることができるので、プラモデル初心者にもおすすめです。

ハセガワ広告イベント 澤田博史係長:「当時の雰囲気を大切にしながら製品化をしていて、そこがこだわっているところのひとつ」

プラモデルは6種類

 そんなレトロなプラモデルで、一際目立っているのが、このオリジナルキャラクター。

ハセガワ広告イベント 澤田博史係長:「実はこのキャラクターの名前を公募した。こちらのデザインを発表したときに、このキャラクターへの反響も結構あって、当初名前を決めるつもりもなかったが、せっかく盛り上がっているので公募した」

Q.何通くらい応募があった?

A.「206通」

オリジナルキャラクターに反響が

 応募総数206通という激戦の末、選ばれたキャラクターの名前は!?

ハセガワ広告イベント 澤田博史係長:「アツアツネコ舌焼け太郎」

Q.全然予想していたのと違う。

A.「自販機のハンバーガーは世界一熱いと、誰もが舌をやけどしてしまうという思いが込められている」

「アツアツネコ舌焼け太郎」

 世代によって「なつかしさ」や「物珍しさ」が異なるレトロ自販機。世界が日本の「昭和レトロ」に注目している中で、今後さらに広がりを見せるかもしれません。