レトロ感たっぷり木造駅舎…用宗駅が89年の歴史に幕 地元有志が「お別れ会」 静岡市

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「少し悲しいです」
「レトロな感じでいいかなと思っていたので、残念ですね」
「昔から使っていた駅なので、なんか寂しいような新しくなるので嬉しいようなって気持ちですね」

 静岡市駿河区用宗、しらすで有名な港町にあるのがJR用宗駅。1936年に建てられた、この駅舎は2代目です。昭和・平成・令和と長きにわたって用宗の玄関口としての役割を果たしてきました。今となっては珍しい木造駅舎のノスタルジックな雰囲気は、多くの人に愛され、ミュージックビデオの撮影などでも使われました。

駅舎の老朽化で建て替え89年の歴史に幕

 しかし、駅舎の老朽化にともない建て替えが決定。89年の歴史に幕をおろしました、そこで。

用宗を楽しくする会 前田征宏会長:「最後に花を咲かせて終わらせることができて良かったと思います。やっぱり、この近辺の人たち用宗駅を愛しているんだなって思いました。こんなにたくさんの人が集まっていただけて良かったと思います」

レトロ感たっぷり木造駅舎…用宗駅が89年の歴史に幕 地元有志が「お別れ会」 静岡市

 6日、地元有志が用宗駅のお別れ会となるお祭りを開催。慣れ親しんだ駅舎との最後の日に多くのお客さんが訪れました。

参加者:「高校はずっとこの駅使って通学していたので、場所がなくなるような感じはちょっとありますかね」

 用宗駅の利用者は1日およそ2500人。駅を利用してきた地元の方が多く訪れ、壁にイラストやメッセージをかいたり、制服を着て写真を撮ったり、思い思いに駅舎と最後の時間を過ごしていました。

参加者:「昔から使っていた所ではあったので、寂しいような。新しくなるので、嬉しいようなって気持ちですね」
参加者:「ちょっと寂しい」
参加者:「色んな物とか中とか見られて嬉しい」
参加者:「木造でレトロな感じでいいなと思っていたので、なくなっちゃうと残念ですね」

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87年前から営業 地元のそば店は

 駅舎ができた2年後からずっとこの場所でお店を営んでいるそば処の店主は

味の岩久 二代目 渡会義雄さん:「これ残しといた方がいいかなと思ってさ。この駅なかなかよかったからね。あそこの上の天窓みたいの、電気がつくとなかなかきれいだったからね」

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 この日は、駅舎をしのぶために地元の仲間が集まり、お店で宴会を開きました。ロータリーでは用宗駅を囲むように盆踊りが行われ、旧駅舎の最後を盛りあげます。

前田さん:「生まれた時からあった用宗駅、高校になったら通学、社会人になったら通勤、本当にずっとこの駅を使ってきた、そしてきょうで終わりということで、本当に寂しいなという気持ちでいっぱいです。なくなってしまうのは、色んな事情があってしょうがないと思うんですけれども、また新しい駅舎とともに今の若い子たちが歩んでいってくれればな、という風に思います」

 長年地元の人たちを見守ってきた旧駅舎は、その役割を終え9月中にも取り壊し作業が始まります。

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