今年は富士山「当たり年」 相変わらず多い「遭難」 弾丸登山はほぼ見当たらず。でも登山ナビゲーターは歯ぎしり「山梨側の富士山レンジャーのような強制力はない」 静岡
きょう8月11日は山の日。今年は富士山の「当たり年」とも言われています。そのワケとは…。
能地優アナウンサー(富士山富士宮口5合目 11日午前11時ごろ):「皆さんいってらっしゃーい!」
登山客:「いってきまーす」
「山の日」の富士山。富士宮口5合目には、多くの登山者が…。
湖西市から家族連れ(父母50代 息子10歳)
母「前から登りたいとは言っていたけど、10歳になるまで待とうと言っていて」
子ども「わくわくしています」
Q:どんなことにわくわくしている?
子ども「これからどんな景色が待っているのか」
おととい9日から登山を楽しみ、下山してきたという人も…。
宮城県から60代(男性)
「きょうはご来光というより雲海の方が素敵でしたね。いろんな雲がいっぱいあって、素敵な雲を見て感激しました」
富士登山をめぐっては、軽装での登山や強行日程での弾丸登山が問題に。今年はどうなのでしょうか…。
富士登山ナビゲーター 石川和夫さん:「去年から見た限りでは弾丸登山は皆無だと思います。効果は入山料徴収ですよね」
富士山では大きな事故につながりかねない弾丸登山を防ぐため、去年から入山料を一律4000円に。かつてのように無料で登れる山ではなくなったことで、一定の抑止効果になっているとの見立てです。また、午後2時以降は山小屋の予約をしていないと、登山者がゲートを通過できないようにするなど、行政も対応を講じています。
しかし、きょうも…。
半袖に半ズボン、さらにはタンクトップ姿の人も。こちらはフランスから訪れたという、20人ほどのグループ。
能地アナ:「こちらの男性、靴紐がほどけていますね。登山靴ではないシューズを履いている上に靴紐がほどけています。大丈夫でしょうか」
グループの代表者は「もともと山頂まで行くつもりはない」「登りながら、どこで引き返すかは考える」と言って、5合目を出発していきました。
富士登山ナビゲーター 石川和夫さん:「山梨側の富士山レンジャーのような強制力はない。不安ですよね」
富士山頂写真家 植田めぐみさん:「今、富士宮口をたくさんの方が登ってきています。きょうは台風の影響が出ていて風がかなり強いです」
「山の日」のきょう、富士山山頂の様子リポートをしてくれたのは、富士山写真家の植田めぐみさん。きょうは台風の影響もあり、多くの人が午前のうちに頂上を目指していたそうですが、今年は例年よりも天候に恵まれる日が多い、「当たり年」だといいます。
富士山頂写真家 植田めぐみさん:「今年は本当に登りやすいんじゃないかと思うくらい。ご来光が見える日も多くて青空が見える日も続いているので、登山者増えています」
ただ、今年も富士山で相次いでいるのが、救助事案です。県警によれば、開山日からきょう(8月11日)までに発生した静岡側での遭難事案は33件。大半を占めるのが、転倒事故や体調不良で、脱水症状や熱中症も相次いでいます。
富士山頂写真家 植田めぐみさん:「下がすごい暑いですよね。水分不足とか天気が良い中で登ってくるので、体がどうしてもそれについていけなくて調子が悪くなってしまったりとか、脱水症状を起こしてしまうとか、足がつってしまうとかそういうことも増えています」
弾丸登山への警戒感や適切な装備の意識が広がりつつある一方で、富士登山にはリスクが伴うことの理解はまだ十分とは言えないのかもしれません。
富士山頂写真家 植田めぐみさん:「登山にとって大切なことがちょっと欠けてしまうだけで、体調不良を起こしたりとか、登れなくなってしまうので、観光感覚だけでなく、登山の方に頭を向けて準備してほしい」