「家も太鼓も失った」震災15年 石巻の太鼓チームが熊本支援へ 太鼓が縁で15年間の絆…静岡・伊東市で募金活動

 東日本大震災をきっかけに、静岡県伊東市の按針祭の太鼓合戦に参加し続ける宮城県石巻市の太鼓チームが、熊本地震への募金活動を行いました。

「家も太鼓も失った」震災15年 石巻の太鼓チームが熊本支援へ 太鼓が縁で15年間の絆…静岡・伊東市で募金活動

 伊東市の一大イベント「按針祭」の太鼓合戦で演奏する石巻市の太鼓チーム「雄勝町伊達の黒船太鼓保存会」。開会式で阿部貴之会長は言葉を詰まらせながら熊本地震への募金を呼びかけました。

雄勝町伊達の黒船太鼓保存会 阿部貴之会長:「15年前に自分たちも被災しまして(頑張れ)」

 黒船太鼓保存会は15年前に起きた東日本大震災の津波で、太鼓や衣装、練習場を失い、解散の危機に瀕しましたが、5か月後、震災後の初ステージとして、この太鼓合戦の舞台に立ちました。当時、太鼓は伊東囃子保存会から借りて演奏し、これを契機に再起を決意したと言います。

阿部会長:「自分の生活の基盤が全て失われた訳ですよ。家も何もかも無くなったので、その中で太鼓をするという事が、果たして良い事なのか。出来るのかという事は本当に思いました。この場所で演奏した時は嬉しかったですね。(熊本地震で)辛い思いをしている人がいっぱいいるので、そういう人たちにしっかり届くような演奏が出来ればと思っています」

 再起のきっかけを作ったのが一緒に演奏する伊東市民の大川光浩さんで、東日本大震災直後、単身で石巻市の支援に行った時に、黒船太鼓保存会の状況を知ります。

雄勝町伊達の黒船太鼓保存会交流会 大川光浩さん:「石巻の人たちが頑張る姿、それと一番心に残っているのは、出来るか出来ないじゃなくて、やるか、やらないかだと言って伊東のステージに立ってくれたので」

「家も太鼓も失った」震災15年 石巻の太鼓チームが熊本支援へ 太鼓が縁で15年間の絆…静岡・伊東市で募金活動

 大川さんは当時の県議らに働きかけ、静岡県の補助金の活用などに尽力しました。阿部会長らは交流事業の補助金が3年で終了した後も「伊東への恩返し」と「元気で演奏している姿を伊東の人に見てもらいたい」と毎年訪れています。東日本大震災をきっかけに交流が続く二つの町の絆は、太鼓の音色に乗せて伊東の夜に響き渡りました。

阿部会長:「皆さんに良かったよと言ってもらえるのが、自分たちが今まで受けた支援を少しでも返せたのかなと言う風になるので、毎年伊東に呼んで頂いて演奏できるようにこれからも頑張って行こうと思います」

 そして演奏後、熊本地震の募金を呼びかけ、伊東市民や観光客から協力を得ていました。

阿部会長:「(皆さんの思いが)熊本の方に伝わればいいなと思います。本当に嬉しいです。ありがとうございます」

(募金は和太鼓保存会などの団体に届けたいという事です)

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