【台風15号】大規模断水の教訓は…「他区からの融通」「リスク分散」 2万トン超える災害ごみは 静岡市清水区

 台風15号で、静岡市清水区では大規模な断水が起き、復旧まで時間がかかりました。被害から得た教訓、そして再発防止は進んだのか取材しました。

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【台風15号】大規模断水の教訓は…「他区からの融通」「リスク分散」 2万トン超える災害ごみは 静岡市清水区

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被災した取水口で区の8割の水を賄う

 静岡市清水区では、台風15号の大雨の影響で興津川の承元寺取水口にがれきなどが流れ込み、区の8割に当たるおよそ6万3000軒で断水が発生。市はブロックごとに復旧作業を進め、12日後にようやく解消されました。市は、断水長期化の背景に承元寺取水口だけで区全体の8割の水をまかなっていたことなどを挙げています。

 一方、同じ清水区でも、断水の被害を免れた地域もありました。こちらの柏尾配水池では、興津川からの取水ルートに加え、安倍川から水を取る「北部ルート」と呼ばれるものが備えられています。通常時は、1日1000トンの飲用水を安倍川から受けていますが、断水時は通常の6倍となる水を受けました。

 また、こちらの草薙配水池も興津川からの水のほかに駿河区高松の地下水から取水する「南部ルート」で、通常より2000トン多い水を受けていました。しかし、今回、断水した地域の30を超える配水池で、安倍川や地下水からの水を受けることができるのはこの2つの配水池のみ。その周辺地域しか水は利用出来ません。

 市によりますと、この2つの配水池では過去の渇水などの教訓から安倍川などからの水を受けられるように整備していたということです。今回の被害を受け、市は新たに水源を探すなど検討を続けています。

静岡市上下水道局水道施設課 稲葉秀幸課長:「他の区からの融通であったり、清水区で新たな水源を探すであるとか、少しでもリスクの分散を考えてそういった新たな水源を検討していけたらと思っています」

推定2万トン超える災害ごみ

高橋諒記者:「静岡市清水区大内新田のごみ置き場に来ています。こちらには、災害で出たごみがあるんですが、私の背丈を超えるほど山積みになっています」

画像: 推定2万トン超える災害ごみ

 国道1号バイパス沿いの清水区大内新田にある市が所有する土地で、災害ごみの受け入れが続いています。静岡市によると、19日までにおよそ2000トンの災害ごみが処理されていますが、一連の最終的なごみの量は推定で2万トンを超える見通しだということです。