台風10号 静岡県内各地で被害 焼津市では50台以上の車が水没
台風10号の影響による雨で静岡県内では昨夜、静岡市や焼津市で道路の冠水被害がありました。気象台は30日夜から31日午前中も、静岡県内に線状降水帯が発生する恐れがあるとして、注意を呼びかけています。
ノロノロと進む、台風10号。勢力は弱まってきていますが、今後も大雨には警戒が必要です。
●古賀りなアナウンサー:
「この時間、一段と雨が強まってきました。大粒の雨がザーザーと地面を叩きつけ、雨以外の音が聞こえづらいほどです」
30日の静岡県内では、局地的にザっと雨が降るところがありました。ここ3日間で降った雨の量は、静岡で515.5ミリと、観測史上1位に。藤枝市や牧之原市、御前崎市でも観測史上最も多くなっていて、記録的な雨量となっています。
静岡市清水区鳥坂(とりさか)でも、道路が冠水。車が通るたびに、波が押し寄せていました。一夜明けると…。
●白木愛奈アナウンサー:
「冠水で動かなくなってしまったのでしょうか。道路の真ん中に車が止まっています」
周辺では、後片づけに追われていました。浸水被害のあった美容院では、床にたまった泥水をかき出していました。
●イン東京 鳥坂店 水江洋海店長:
「この辺15cm、20cmぐらいは入っていたかなという感じ。11年目なんですけど、店舗オープンして、4回、5回ぐらいは、床に水が入っている感じはありますね」
浸水被害を繰り返している、鳥坂地区。こちらでも機材をできるだけ高い場所に上げておいたため、被害は最小限で済んだといいます。
●イン東京 鳥坂店 水江洋海店長:
「今回は、少しはよかったかなと思うしかないですよね」
29日は、隣の大内(おおうち)地区でも道路が冠水。車のタイヤが見えないほどの水の中を、車が走っていました。
●駒形文隆カメラマン:
「焼津市内の国道150号線バイパスの交差点です。冠水がひどく車が立ち往生しています。」
降り続いた雨によって、焼津市八楠(やぐす)の交差点でも冠水が…。走行する車は水しぶきを上げ、水面は波立っていました。とはいえ、交通量の多い幹線道路。この状況でも車の往来は途絶えることなく、水の中で止まってしまった車も…。
警察によりますと、焼津市内では50台以上の車が水没したそうです。
●駒形文隆カメラマン:
「こちら地下道ですが、水がすでに満杯となっています」
交差点の脇にある地下道は水で満たされ、階段を確認するのも困難な状況に。
焼津市内では冠水被害が相次ぎました。焼津駅近くにあるアンダーパスにも水が溜まり、入り口には立ち入らないようにロープが張られていました。
市内を流れる小石川(こいしかわ)も増水、橋に水がかかるほど水位があがっていました。
晴れ間も見えた30日朝、冠水した地下道の入り口にはバリケードが置かれていました。29日よりも水位は下がっていましたが、通行はできません。一夜明けても、交差点には立ち往生した車がそのまま残されていました。