【袴田事件】弁護団は第4回の再審公判で5点の衣類の一部を示し捜査機関のねつ造を主張する方針
旧清水市で一家4人を殺害したなどとして死刑が確定している袴田巌さんの再審は、11日4回目の公判が開かれます。弁護団は死刑判決の決め手となった5点の衣類の一部を法廷で示す方針です。
袴田巌さんは、1966年旧清水市でみそ会社専務一家4人が殺害された事件の犯人とされ、死刑が確定しています。
10月に静岡地裁で再審、やり直しの裁判が始まり、袴田さんは無実を訴えています。
再審はこれまでに3回開かれていて、前回の公判で検察側は死刑判決の決め手となったいわゆる5点の衣類について、捜査機関のねつ造を否定した上で、改めて袴田さんの犯行着衣と主張しました。
弁護団らによりますと、11日に開かれる第4回再審公判では、弁護団側が5点の衣類について主張を展開します。
その中で5点の衣類のうちステテコやズボン、そして衣類が入っていたとされる麻袋などを示す方針だということです。
5点の衣類は事件から1年2カ月後にみそタンクの中から見つかったものです。
衣類に付着した血液の色をめぐっては検察側は「赤みは残る」と主張する一方、弁護側は「赤みは消える。衣類はねつ造されたもの」と反論していて、再審の最大の争点となっています。