初の『ダブル警報』…新型コロナは1日2400人ほど感染か 変異株で感染者増加か 静岡県
静岡県はインフルエンザと新型コロナの「ダブル警報」が発令中で、新型コロナの第10波と共にインフルエンザの再拡大も懸念されています。
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長(2日):「(新型コロナの)感染拡大警報を発令いたします」
感染が急拡大している新型コロナウイルス。現在、第10波に突入していると見られています。1月19日に「感染拡大注意報」が出されてから2週間で、県内でも「警報」に引き上げられています。
静岡県の感染拡大警報は、感染者の増加が続き医療ひっ迫の恐れがある場合に出されるもので、発令されるのは去年9月29日に解除されて以来およそ4カ月ぶりです。
県によりますと1月22日から28日までの1週間で、定点医療機関あたりの患者数は19.14人となっています(警報の目安は16人)。県全体では1日平均およそ2400人が感染していると推計されています(前週の約1.26倍)。
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長(2日):「オミクロン株に変わってからは、正月明けに感染者が必ず増えるということが、今回含めて過去3回繰り返されていますので、変異株でBA.2.86系統に置き換わりつつあることも感染者が増える要素になっている。BA.2.86系統の『JN.1』という名前が付いているやつが、この12月の終わりからこの約1か月間で約6割ぐらい」
研究所「さらに感染者数が増える恐れがある」
今、感染拡大の要因の一つとなっているのが新たな変異株「JN.1」です。ウイルスの解析を行っている静岡市環境保健研究所によると、すでにこの「新たな変異株」は県内でも広がりを見せているようです。
静岡市環境保健研究所 榎原広里さん:「これまでの系統と比較して、免疫を回避する能力が高くなるんじゃないかという恐れがある。状況を総合的に判断をすると、この後更に感染者数が増えていく恐れがあると思います」
新たな変異株の猛威に医療機関は
新たな変異株が猛威を奮おうとしている中、医療機関では再び新型コロナウイルスの感染拡大を目の当たりにしていました。JR東静岡駅から徒歩5分ほどのところにある東静岡クリニックです。
看護師さん:「おでこで検温しますね。」
発熱患者は駐車場で検体を採取、その検体は院内に持ち込まず屋外で抗原検査を行っています。
検査結果は15分ほどで出ます。
東静岡クリニック 白川京佐院長:「きょう検査をやったら新型コロナ陽性で出ました。解熱鎮痛剤と咳止めの薬を出しておきます」
静岡県内にはインフルエンザと新型コロナで初の「ダブル警報」が発令中で、新型コロナの第10波と共に、インフルエンザの再拡大も懸念されています。
東静岡クリニック 白川京佐院長:「今まではインフルエンザA型がはやっていたんですが、これからまたちょっとB型がはやってくる可能性がある。今後は両方はやって患者が増えて、医療がひっ迫する可能性はある」