「ふじのくに県民クラブ」議員が離脱へ 『不信任』も可能に? どうなる川勝県政 静岡県
静岡県議会の第2会派で、川勝平太知事に近いとされるふじのくに県民クラブ。所属議員の1人が会派を離脱する意向を示したことで、川勝知事と県議会との緊張感が高まる可能性が出ています。
議長
「これをもちまして本日、2月定例会を閉会いたします」
18日に閉会した県議会2月定例会。今回も、最大会派の自民改革会議が川勝知事の政治姿勢を連日追及するなど、知事と議会の関係に注目が集まりました。
そして、今後の川勝県政を揺るがしかねないニュースが。
川勝知事に近いとされる県議会第2会派「ふじのくに県民クラブ」の大石哲司県議(71)が、会派を抜ける意向であることを、18日の議員総会で伝えたのです。現在4期目の大石県議。今後、書類が整い次第、正式に会派を離脱することになります。
大石県議「知事を突き上げる側にはいかない」
なぜこのタイミングなのか?静岡朝日テレビの取材に対し、大石県議は「今後、解散総選挙という流れが見込まれる。そうすると同じ会派にいる以上、同じ動きをした方がいいと思うが、そうはいかない」と会派離脱の理由を説明しました。
相次ぐ”お騒がせ発言”やリニア問題など、多くの課題が山積する川勝県政。今後の川勝知事との関係については、「たしなめることはするかもしれないが、知事を突き上げる側にはいかない。自民から声掛けはない。今後あったとしても入るつもりはない」と話しています。
今後は無所属で活動する意向を示していますが、大石議員の会派離脱によって、緊張状態となるのが川勝知事です。
去年は1票差で川勝知事の不信任決議案は否決
去年7月…。
議長「うち賛成50票、反対18票、以上の通りであります。よって川勝平太知事に対する不信任決議案は否決されました」
去年7月、「御殿場コシヒカリ騒動」によって50年ぶりに知事に対する不信任決議案が提出された県議会。可決には出席議員の4分の3以上にあたる51票が必要ですが、賛成50票 反対18票によって、わずか1票差で否決されました。
この時、「ふじのくに県民クラブ」が会派所属議員の18人全員で反対票を投じたことで、川勝知事は局面を乗り越えたのです。
そして今回、大石議員の会派離脱によって、ふじのくに県民クラブの所属議員は16人となり、川勝知事への不信任決議案が出された場合の否決ラインとなる17議席を、単独では維持できなくなるのです。
何かと注目を集める川勝県政。新年度からさらに緊張感が高まりそうです。