難波市長が鈴木知事に新年度予算編成をめぐる予算要望書を提出「いい連携関係がとれるのではないかなと期待をしている」
静岡市の難波市長が鈴木知事のもとを訪れ、静岡県の新年度予算に関する要望を行いました。2人の公の場での面会は知事選後、初めてです。
難波市長
「おはようございます」
鈴木知事
「おはようございます」
難波市長
「よろしくお願いします」
16日静岡県庁の知事室を訪れたのは、静岡市の難波喬司市長。
鈴木康友知事就任後、初めての予算要望です。
難波市長
「課題山積ですのでよろしくお願いします」
鈴木知事
「はい」
難波市長
「県のお力をお借りしないといけません、よろしくお願いします。」
実は、5月の知事選以降、ふたりが公の場で面会するのはこれが初めてとなります。
難波市長 9日出陣式
「長年の友人です。しっかり応援をさせていただきたい。よろしくお願いします。」
静岡県知事選挙では、鈴木知事の対立候補を応援した難波市長。
静岡市と浜松市の「地域対決」とも言われた激戦でした。
難波市長
「要望はたくさんあるんですけど、まず巴川の河口水門なんですけれども」
静岡県の来年度予算に対する要望で、難波市長が第一に挙げたのは、津波対策のための巴川の水門整備です。
難波市長
「南海トラフ地震は10年後か20年後かに迫っているので、もう確実に来るという前提に、我々費用対効果の分析をした。だいたいこれ整備すると工事費が90億円ぐらいかかる。それで被害額5000億円になるので、(費用対効果が)50倍とかそういうことになる。5000億円の被害って、とんでもない金額で、この辺がもうほぼ、とんでもない状況になるので、ぜひこれは何としてもやらないといけない」
鈴木知事
「巴川の水門の整備は、清水港の整備と合わせてやっていくということが、防災効果を発揮するので、課題を整理していきたいと思う」
難波市長は他にも、スタートアップの起業支援など、
全部で16項目の要望を説明しました。
鈴木知事
「スタートアップに関しては、これは浜松市長時代から積極的に進めてきて、全県に広げていきたいと思うし、特に静岡市はスタートアップの拠点にしていきたい」
難波市長
「全体的に産業振興、経済の活性化のところが、静岡市ちょっと遅れてるところがあるので、そこは知事のこれまでのご経験を生かしていろいろと、ご助言をいただけると…。 そして一緒に…」
市長時代の取り組みと難波市長の会見
終始、低姿勢で理解を求める難波市長。
対して、鈴木知事は自らの市長時代の取り組みを紹介する場面も…。
鈴木知事
「市長時代、ずっとローテーションで(市内)すべての高校を回って講義していた。浜松市政のこととか、浜松の良さについて、(県外に)進学するのは仕方ない。だけど戻ってきてほしい。そのためには高校生時代からちゃんと浜松のことを植え付けておく必要があると思って。だいたい2年で全校まわった。多い所は3~4回行った。
難波市長
「市長自ら?」
鈴木知事
「自ら」
難波市長
「がんばらないといけないですね私も」「いやもういろいろと」
鈴木知事
「いやもうぜひこれからも県市一体となって」
難波市長
「ぜひよろしくお願いします。お茶いただきます」
鈴木知事
「どうぞすいませんどうぞどうぞ」
和やかな雰囲気の中で、注目された初の面会は、およそ20分で終了しました。
川勝知事時代もたびたび問題となった県と静岡市の関係。
新知事の誕生で、うまくいくのでしょうか。
難波市長
「こういう形で、正式な公式の場で、要望なり意見交換をさせていただくのは初めてになる。県と市のいい関係、連携関係が県全体にも波及しするし、県全体の取り組みは当然、市の活性化にもつながる。やはり連携をし合うというのは本当に大事だと思っている」
Q 知事との関係構築というところでいうと、いかがでしょうか?
難波市長
「今までずっと浜松市長をおやりになっていて、そこで何が大事かということをご理解されているので、同じ政令市の静岡市で話をしても、やっぱりそういう大事だよねということで理解いただけるので、そういった面では考え方が一致しているので、いい連携関係がとれるのではないかなと期待をしている」