【リニア新幹線工事】JR東海が掘り進めている先進抗 県境から300メートル以内の掘削を静岡県が了承 静岡県専門部会

議論が大きく進展です。リニアの工事に伴いJR東海が山梨側から掘り進めている先進坑について、県境から300メートル以内の掘削を静岡県が了承しました。
リニア中央新幹線の建設工事に伴い、現在山梨県側から堀り進められている「先進抗」。
11日静岡県庁で開かれた水資源への影響を議論する専門部会で、JR東海は水の流出を防ぐ方策を明らかにしました。
JR東海によると、県境60メートルの付近で掘削を一度停めたあと、その近くでボーリング調査を実施する方針だといいます。
専門部会の委員は「一定のリスク管理がされると確認できた」としていて、これにより静岡県も先進抗の掘削を進めることを了承しました。
一方、水問題の解決策として、JR東海が示す田代ダム案の運用方法なども協議され、静岡県がJR東海と対話を必要とする28項目のうち、8項目の対話が完了しました。
森貴志副知事:
「疑問が起き次第、JR東海にはその都度申し上げて、回答を求めていきたいと思う」
静岡大学客員教授 森下祐一部会長:「個別の点については今後まだ検討していかなければいけない点があるが、かなり前進しているなと感じる」
県政キャップ・久須美舞記者解説:
「今回の会議では懸念の1つとされていた水問題の議論がおおむね終了しました。ただ、工事による発生土置き場の課題については、議論に取り掛かれていないものもあります。品川-名古屋間の開業は2035年以降とみられていますが、静岡工区はまだ本体工事に着手できていません。慎重な議論をしながらもスピード感を持つというバランス力が今後の静岡県に求められています」
