香ばしく、やさしく、とろける…ラムの真実に出会う 富士市「来夢路」

富士市吉原。岳南電車吉原本町駅から歩いてわずか3分。吉原天神社の参道に小さな灯りがともる。「炭火・来夢路(らむじ)」。控えめな佇まいだが、その暖簾の奥には、静かで確かな炭の香りと、驚くほどやわらかなラムの世界が広がっている。扉を開けた瞬間、立ちのぼる煙に包まれる。それは、煙たさではない。食欲を誘う“ご馳走の匂い”だ。確実にオーダーしたいのが「ラムタン」。タン一本を網焼きで。炭の熱で外はカリッと香ばしく、中はしっとりと火が入る。岩塩だけで食べても旨いが、ゆず塩をまとうとまた違った表情を見せる。

ラムタン(1本)1430円
ラムタン(1本)1430円

続いては「ヒレ」。これが、噛まずともほぐれる柔らかさと言っても過言ではない。焼きすぎず、表面が色づく程度に炙るのがベストだという。あまりの柔らかさに、ひと口で虜となり“おかわり”をする客が後を絶たないというのも頷ける。

ラムヒレ(1980円)
ラムヒレ(1980円)

脂と赤身のバランスを味わいたければ「肩ロース」だ。ラムは脂の少なさが特徴とされるが、この部位にはほどよい脂が残る。焼くことで脂が溶け出し、赤身と混ざり合うことで、深みのあるコクが生まれる。これが、クセも重さもなく、するすると胃に収まる。

ラム肩ロース(1760円)
ラム肩ロース(1760円)

ラムを心行くまで堪能するなら「バラエティーセットA」を頼むのが賢い選択。タン、肩ロース、ヒレ、モモ、生ラムソーセージ、来夢路サラダ、焼き野菜がセットになった欲張りセット。ラムのフルコースを2〜3人で囲めば贅沢な時が過ぎる。

バラエティーセットA(2~3人前)9900円
バラエティーセットA(2~3人前)9900円

入荷があればぜひ試してほしいのが、北海道・苫小牧の水耕栽培による「つのにんにく」。芽・実・根まで食べられ、ホクホクとした食感でニオイも控えめ。疲労回復にも良く、次の日の仕事に影響しづらいという嬉しい副作用つきだ。

つのにんにく(880円)
つのにんにく(880円)

そして、特別な日にぜひ予約していただきたいのが「ラム肉のしゃぶしゃぶ」。肩ロースのスライスを軽くしゃぶしゃぶして頬張れば、肉の繊細な甘みと香りがふわりと広がる。〆に用意されるラーメンは、ラムの旨味が染み出したスープでいただく一杯。濃厚なのにくどくない、驚きの後味が待っている。

ラム肉のしゃぶしゃぶ(2人前)7700円※1週間前までに要予約
ラム肉のしゃぶしゃぶ(2人前)7700円※1週間前までに要予約

「ジンギスカンって、ちょっとクセが…」という先入観を、ここで打ち砕かれた人は多いはず。炭の火で丁寧に焼かれた肉は香ばしく、柔らかく、やさしい。来夢路で初めてラムの‟真実”に出会う―。

香ばしく、やさしく、とろける…ラムの真実に出会う 富士市「来夢路」

炭火・来夢路
富士市吉原2-9-18 宮崎共同ビル1F
TEL 0545-88-1482
営 17:00-22:00(1人お通し代550円)
休 月曜日
Pなし