日本の針路を決める『政権選択選挙』…20日投開票の参院選 2議席を7人で争う静岡選挙区
事実上の“政権選択選挙”となった、“異例”の参院選。投開票は、あさってに迫っています。改選2議席を争う、静岡選挙区の行方は…。

牧野京夫候補「今までにない厳しさ」
「我々自民党は、過去にもいろんな修正をしてこの国の舵取りをしてきました。私は今回のこの厳しい選挙が新しい自民党を作っていく、そして、新しい日本を作っていく。そのためのある意味、私は節目になると思います」
自民党の現職・牧野京夫さん。4期目を目指す今回の選挙戦、「今までにない厳しさ」と危機感を強調します。
牧野京夫候補:「今の当面の大きな課題は、トランプ関税に対する決着です。仮に8月1日発動されて、それで終わりじゃありません。粘り強く交渉をしていくことによって、日本の輸出企業が困らない形で決着ができると思っております」
改選2議席の参院静岡選挙区では与野党が議席を分け合う構図が続いていて、1955年の結党以来、自民党が議席を獲れなかったことはありません。給付を掲げる与党として、野党が求める減税は“財源論”で批判。社会保障のあり方と財源について、今後5年間でしっかり議論すべきと訴えます。
牧野京夫候補:「今まで県内各地、旧74市町村全部回ってきましたけど、これからやっぱり地域をどう守っていくのかということ、そして、静岡県全体のこれからの経済成長をどう図っていくのか、そうしたことを中心に(最後まで)訴えていきたいと思っています」
牧野京夫候補:「どうも皆さん、ありがとうございました。早朝より、ありがとうございました」

榛葉賀津也候補「全国行脚の選挙戦」
国民民主党の現職、榛葉賀津也さん。終盤も激戦区を中心に、全国行脚の選挙戦。18日は九州・長崎から、静岡のお隣・山梨へと駆け付けました。
国民民主党 現職 榛葉賀津也候補:「山梨に住んでいれば、静岡に住んでいれば、一家に1台の車じゃないね。1人1台ないと生活できない。ここはいいよ、こんな立派なスーパーがあって。うちの田舎、こんなものないんだから。うちの田舎の周りは田んぼと茶畑とヤギしかいないんだから。一家に1台じゃない。1人1台プラス軽トラックだ。あまりにも今の与党には生活者に密着する当事者意識がないね」
ガソリン税の廃止で自民・公明と合意した国民民主党ですが、実現のめどは立っていません。
榛葉賀津也候補:「今までの自民党の失敗は、社会保障と税の一体改革。年金に医療費にお金がかかるから消費税上げますよ。違うんですよ。税収を下げて、所得減税、法人減税、ガソリン減税、投資減税、みんなに生きる力を、経済を大きくすれば、税収増えてみんなが幸せになる」
「手取りを増やす夏」を掲げ、経済対策に力を入れる“党のカラー”をアピールします。
榛葉賀津也候補:「選挙の前から、与党の幹事長が消費税を守り抜くとか、守り抜くのは税じゃなくて、国民の生活なんだよ。熱気を感じてます。政治を変えようって。かつては保守王国でも、この保守王国・山梨も確実に変わってきていますね」
榛葉賀津也候補:「ありがとうございました。これから山形行ってきます」

鈴木千佳候補「自公政権に厳しい審判を」
共産党の新人・鈴木千佳さん。「参議院でも自公政権に厳しい審判を下す」と、力を込めました。
鈴木千佳候補:「ただただ、アメリカ言いなりでついて行く。こうした日本は今度の選挙で見直さなければなりません。消費税を減税するのか、それとも自公政権が言っているような1人2万円の給付、これでそのまま行くのか、この選択が問われている選挙です」
大企業優遇の税制を改めることで、赤字国債に頼らずに消費税5%への引き下げを実現するとアピール。医療費削減にも反対し、社会保障の充実を訴えます。
鈴木千佳候補:「争点がはっきりしてきたと思っています。消費税を減税するチャンスの選挙だということと、やはり外国人差別や世代間対立を煽るのではなく、暮らしを応援の政治に変えていこうと訴えていきたいと思います」

松下友樹候補「日本人ファースト」
18日午後3時、浜松駅前に集まった大勢の聴衆。オレンジのアイテムを身に着けた人も目立ちました。視線の先にいたのは、参政党の新人・松下友樹さん。
松下友樹候補:「今回「日本人ファースト」って言って、すごくうけたんですよ。うけを狙って言ってるんじゃないんですよ。そうしたら、選挙が始まったら皆さん、自民党も公明党も国民民主党も、急に外国人問題を公約に入れましたよ。ふざけてませんか? 皆さん」
「日本人ファースト」を掲げる、参政党。
松下友樹候補:「我々労働者だけが貧しくなって、政府と企業と外国が儲かってるんです。だから我々は外資の規制をしましょうって。それが「日本人ファースト」なんです。皆さん、もう一回日本の企業を守りましょうよ。我々の富を守るんですよ」
そして…。
応援に駆け付けた、神谷宗幣代表です。
参政党 神谷宗幣代表:「私たち元々、自公政権と闘うつもりだったんですよ。自公政権ならず、他の共産党、社民党、立憲民主党、維新、国民、全部攻撃してくる! もうこうなったら、こっちも総力戦ですよ。もうスーパーサイヤ人で戦うしかない」
批判の矛先を他の政党に向け、「差別的」との批判にも強く反論しました。
参政党 神谷宗幣代表:「参政党は人権を無視するんだとか差別するんだとか、ヘイトスピーチするんだとかやってるでしょ。そういう人たちの方がよっぽど参政党にヘイトスピーチしてますからね。意味が分からない」
党の勢いに自信を見せる、神谷代表。参院選での目標獲得議席を、当初の6議席から20議席に引き上げました。
参政党 神谷宗幣代表:「もう自公政権じゃだめ。なぜか、増税するからです。インボイスとともに消費税を1回ゼロにする。これを皆さんとともにやりたい。でも、消費税だけじゃだめです。税と社会保険料の合計、この負担を国民負担率と言いますけども、今46%あるやつを35%まで下げましょうと言っています」
参政党 神谷宗幣代表「1、2、参政党~!!!」

福原志瑠美候補 主に子育て政策の充実を主張
政治団体「NHK党」の新人で、会社役員の福原志瑠美さん。主に子育て政策の充実を主張し、産後ケアの拡充や出産後の伴走支援の充実などを掲げています。

山口香苗候補 助産師の経験を国政で生かしたい
政治団体「無所属連合」の新人で、助産師の山口香苗さん。助産師としての経験を国政で生かしたいとして、日本に合った形に、母子手帳を改正することなどを訴えています。

村上猛候補 リニア建設反対
無所属の新人で、アパート経営の村上猛さん。政見放送のみの選挙戦で、リニア新幹線の建設反対を訴えています。

17日間の選挙戦も、きょうを含めてあと2日。有権者の審判は、どのように示されるのでしょうか…。