伊東市議会9月定例会は異常な事態に 市当局側は必要な補正予算案を提出できず 市政の停滞はいつまで続くのか 静岡・伊東市
9月1日開会する伊東市議会9月定例会の議案説明会が開かれ、木村光男総務部長は「前代未聞だ」と述べました。
9月定例会に提出予定の議案は条例3件、決算10件など17議案で補正予算案の上程は1つもなく、補正予算案が編成されないのは極めて異例の事です。
不足が生じた場合は9月の会期中に追加上程する予定ですが、喫緊で影響を受けるのは伊東市環境美化センターの改修工事で、炉の改修に約5000万円。
定額減税補足給付金で、支給しきれなかった約500人分の3000万円程度が不足になります。
他にも伊東商工会議所の住宅リフォーム事業の補助金2000万円などがあり、本来であれば約6億円の補正予算を見込んでいたといいます。
7月7日、田久保市長は会見で、辞任した上で出直し選挙に立候補する意向を表明し、7月末に辞職する考えを示していました。
市当局は出直し選挙で選ばれた市長の下で、補正予算案を組む考えでいました。
しかし、7月31日の会見で田久保市長は「辞職を撤回」。
きょうまでに補正予算案を間に合わせるにはとても時間が足りず、木村総務部長は「前代未聞のことだ」と述べ、「何故このような事態になっているのか、もう一度よく考えて頂き、正しい形での対応して頂きたい」と切望しました。
また、市当局は空席となっている副市長や教育長の選任案も提出できないことを明らかにしています。
一方、市議会は9月定例会で、すみやかに不信任決議案を提出し、可決する公算が高い事から、上程される議案の審議は12月定例会に先送りされる見通しで、市政の停滞は市長の辞職・出直し選挙まで続きそうです。
