船体の損傷で運休を余儀なくされている駿河湾フェリーで「操舵室」の見学会

存続の岐路に立つ駿河湾フェリーでは、船体の損傷により運休する船を活用した見学会が行われています。
駿河湾フェリーで10日から始まったのは、「操舵室」と呼ばれる船を操縦する部屋の見学会です。
久須美舞記者
「こちらが船長の仕事場、操舵室です。広く見渡せるように前方と横についています。そして広い空間に設備やモニターがあります」
運航の要となるこの部屋は船の上部に位置しています。
船長
「海上に行くと、左に切ると左に曲がります。右に切ると右に曲がります」
見学会では船長自らが設備の役割や操縦の仕方を説明。
参加者らは普段入ることが出来ない部屋で、舵を握ったり写真を撮影したりして過ごしました。
自営業60代男性・駿河区在住
「もう自分の船になった気分ですね。これを少ない人数で動かしているというのはすごいなと思う」
ふじさん駿河湾フェリー 山本東理事長は
10月23日まで開かれるこの見学会。
開催のきっかけは9月30日に見つかった「プロペラの損傷」です。
修理と点検を行う造船所の空きを待つ間、停泊したフェリーを有効活用する狙いです。
ふじさん駿河湾フェリー 山本東理事長
「収益性とフェリーへの理解を深めてもらうということで」
2期連続の赤字となった駿河湾フェリーに対し、静岡県は補正予算でおよそ3億円を投じる一方、 来年秋を期限に存続か廃止かを判断するとしています。
ふじさん駿河湾フェリー 山本東理事長
「9月12日に車両乗船が開始して、そこから2週間ぐらいしてまた運休となった。これは本当に大きな痛手だなと思う。」
厳しい状況の中イベントなどで巻き返しを図りたいと意気込みます。
ふじさん駿河湾フェリー 山本東理事長
「夜船が止まっている間に船と駐車場エリアでも交流会やイベント的な活用もできるので、集まってくるような人の流れを作っていければ」
フェリーは早ければ11月6日から運航を再開するということです。
