経営難が続く駿河湾フェリー 乗船目標者数を大幅に下方修正 静岡県

リミットはあと1年。存続の岐路に立っています。静岡県は経営難が続く駿河湾フェリーについて、乗船目標者数を大幅に下方修正しました。
2期連続赤字となっている駿河湾フェリー。
運転資金不足解消のため、静岡県は補正予算でさらに3億1000万円を投じる計画です。
静岡県観光振興課 秋定正法課長
「現計画に基づいている目標は実態とかなり乖離(かいり)が激しいため、過去3年の利用実績の各月の最高値を踏まえ目標値を12.6万人と設定します」
1日開かれた静岡県議会の文化観光委員会。
県は県は2027年度の乗船目標を18万1000人に設定し、毎年利用を増やしていく計画でしたが、「実態とかなり乖離(かいり)が激しい」として、5万5000人減らすと説明しました。
鈴木康友知事・19日県議会
「1年後に成果を検証し、収支均衡が見込めなければ、運航継続の是非を含めて経営判断を行う所存であり、駿河湾フェリーの経営安定化に向け、不退転の覚悟で取り組んでいく」
鈴木知事が2026年秋を期限に経営判断するとした今、今回の下方修正は、いわば必達の目標です。
ふじのくに県民クラブ 山田新県議
「10万人輸送した場合、13億円の経済効果があると見込まれているが、経済効果まで考えて継続可否を判断するのか」
静岡県観光振興課 秋定正法課長
「経済波及効果、交通・物流としての地域交通としての役割、災害時の輸送など、公益性を持ってやっているが、様々な利用促進を通じて自律的な運航をしていくことが非常に大事」
今後は人気アニメとのコラボ企画の実施などで、フェリーの利用促進に努めたい考えです。