浜名湖うなぎ“でしこ”を食べに行く理由が、ここにある 浜松市「じねん」
香ばしい匂いに足を止める。浜松城のほど近く、城下町の流れを感じるエリアに店を構えるのが「Doglle House じねん浜松城店」だ。ペット同伴で食事ができる空間として知られる一方、料理の軸はきわめて実直。浜松の食材を、真正面から料理に落とし込む。
まず味わうべきは、店の“勝負メシ”と位置づける 「でしこ」のうな重。浜名湖うなぎの最高峰とされるブランド「でしこ」は、脂の質と量が別格だ。背開きにした身は崩れやすく、火入れには技術が要る。それでも、表面は皮目が香ばしく、内部はとろりとほどける。甘さを抑えたタレが、脂の輪郭を際立たせる。わざわざ食べに来る価値がある、という言葉が誇張にならない一品だ。
季節の主役として登場するのが、浜名湖産カキのタレ丼。朝むきの生ガキを水にさらさず扱うことで、身の張りを保つ。焼き上げた大ぶりのカキに、醤油とみりんを合わせた甘めのタレを絡めると、濃厚さと香ばしさが同時に立ち上がる。クリーミーな旨みがご飯を引き込み、箸が止まらない。
カキのタレ丼に添えられる 浜松野菜のセイロ蒸し も見逃せない。蒸気で引き出された野菜の甘みが、魚介や肉料理の合間に心地よい余白をつくる。主役を支える脇役ではなく、浜松の土を感じさせる一皿として成立している。
肉料理からは、みっかび牛のステーキ重。三ヶ日みかんの皮を飼料に育てた牛は、脂が軽く、後味が澄む。ご飯が隠れるほど敷き詰めた肉に本わさびを添え、食べ進めるごとに表情が変わる構成だ。ボリュームがありながら、重さは残らない。
浜松の食材を、その土地の文脈ごと皿に乗せる。城下町の空気に溶け込むように、浜名湖の恵みが胃の奥に落ち着く。
Doglle House じねん浜松城店
浜松市中央区元城町111-3
電話番号:053-453-0111
定休日:火曜日 ※祝日の場合は営業
営業時間:ランチタイム 11:00-14:00 (L.O.14:00)
カフェタイム 14:00-17:00
ディナータイム 17:00-22:00 (L.O.21:00)
Pあり
